日商簿記3級 第2問(1) セットE(第13〜15回)

繰越商品法による損益振替、固定資産台帳、売掛金・買掛金元帳の整理まで総仕上げとして確認していきます。

現在の演習回 第13回(繰越商品法と損益振替)
演習セット 全15回(セットE)

第13回(繰越商品法と損益振替)

第13回 / 全15回

X7年4月1日〜X8年3月31日(仕入勘定法・税抜方式)における繰越商品法の決算振替と損益振替、および利息の見越計上を完成させます。売上 9,800,000円、仕入 6,400,000円、期首繰越商品 320,000円、期末棚卸高 380,000円です。

先に期首・期末の繰越商品振替を確定し、その後に損益差額と利息の見越計上へ進めると整理しやすいです。

繰越商品・仕入・売上・損益(T勘定)

繰越商品 仕入
借方 金額 貸方 金額 借方 金額 貸方 金額
期末振替 期首振替 期首振替 期末振替
決算整理前残高 損益
売上 損益
借方 金額 貸方 金額 借方 金額 貸方 金額
損益 決算整理前残高 仕入(売上原価) 売上
売上勘定は決算で全額を損益へ振り替えます。 差額(当期純利益)
売上原価=6,400,000+320,000−380,000=6,340,000円、当期純利益=9,800,000−6,340,000=3,460,000円です。

利息の見越計上(借入金1,200,000円:X7/11/1借入、年利3%)

支払利息 未払利息
借方 金額 貸方 金額 借方 金額 貸方 金額
見越計上 見越計上

先に見る順

  • 繰越商品・仕入・売上・損益の順に埋め、売上原価と差額の向きを先に固めます。
  • 未払利息は最後に別表で見越計上し、支払利息と未払利息が同額で動くか確認します。
丁寧な解説(繰越商品法と損益振替の流れ)

この問題は、繰越商品法による売上原価の確定、損益勘定の差額計算、未払利息の見越計上を同時に判定できるかを問う問題です。損益勘定だけを先に見ず、まず商品と利息の整理仕訳を確定してから差額へ進むと崩れません。

  1. 最初に期首商品 320,000円 を仕入へ振り替え、期末商品 380,000円 を繰越商品として戻します。
  2. 売上原価は 6,400,000+320,000−380,0006,340,000円。売上との差額は 3,460,000円 なので、損益勘定では純利益として処理します。
  3. 未払利息は 1,200,000×3%×5/1215,000円。支払利息の借方と未払利息の貸方に同額を見越計上します。
  • よくあるミスは、期末商品を引かずに売上原価を大きくし過ぎること、見越利息を未払利息ではなく前払利息にしてしまうことです。
  • 最後は「商品整理の2本」「利息の見越1本」「損益差額」の順に見直し、各勘定の借方・貸方の向きが合っているか確認しましょう。

第14回(固定資産台帳:備品)

第14回 / 全15回

定額法・残存価額0・月割計算で減価償却を行う備品A・Bについて、X7年4月1日〜X8年3月31日の固定資産台帳と関連勘定を完成させます。

各資産の年額を出してから月割し、当期償却費・累計額・帳簿価額の順に縦へ埋めると迷いません。

固定資産台帳(X8/3/31現在)

資産名 取得日 取得原価 償却方法 耐用年数 当期償却費 減価償却累計額 期末帳簿価額
備品A X7/4/1 600,000 定額 5年
備品B X7/10/1 360,000 定額 6年
合計 960,000

関連勘定(T勘定:金額のみ入力)

減価償却費 備品減価償却累計額
借方 金額 貸方 金額 借方 金額 貸方 金額
当期計上 当期計上

採点前チェック

  • 備品Bは取得日から当期分だけ月割しているかを先に確認します。
  • 合計欄と関連勘定で、当期計上額が同じ金額になっているかを見直しましょう。
丁寧な解説(固定資産台帳の読み方と月割計算)

この問題は、固定資産台帳の当期償却費、減価償却累計額、期末帳簿価額を定額法と月割でそろえて埋められるかを確認する問題です。資産ごとに年額を出し、そのあと使用月数を掛ける順番で処理すると迷いません。

  1. 備品Aは 600,000÷5年 で年額 120,000円。4月1日取得なので当期は12か月分そのまま計上します。
  2. 備品Bは 360,000÷6年 で年額 60,000円。10月1日取得なので当期は6か月分、つまり 30,000円 です。
  3. 期首累計額がゼロなら、当期償却費と同額がそのまま減価償却累計額になります。帳簿価額は取得原価から累計額を引いて求めます。
  • よくあるミスは、備品Bを12か月分で計算すること、累計額に取得原価を入れてしまうこと、帳簿価額を足し算してしまうことです。
  • 最後は「当期償却費合計 150,000円」「累計額合計 150,000円」「帳簿価額合計 810,000円」が対応しているか、関連勘定の金額と一致するかを確認しましょう。

第15回(売掛金元帳と買掛金元帳)

第15回 / 全15回

税抜方式(消費税省略)の取引について、取引先ごとの売掛金元帳と買掛金元帳を完成させます。各残高欄と合計欄も入力しましょう。

最初に「売掛金は借方残」「買掛金は貸方残」と決めてから、各取引を左右へ振り分けると崩れにくくなります。

売掛金元帳(アオイ商店)

  • 前月繰越(借方)90,000円
  • 9/3 掛売上 130,000円
  • 9/10 普通預金で入金 50,000円
  • 9/18 返品 10,000円
  • 9/25 受取手形で回収 60,000円
  • 9/28 値引 2,000円
売掛金元帳(アオイ商店)
借方 金額 貸方 金額
前月繰越 90,000 普通預金
売上 受取手形
返品・値引
期末残高(借方) 合計

買掛金元帳(きくや商店)

  • 前月繰越(貸方)120,000円
  • 9/7 掛仕入 85,000円
  • 9/15 仕入返品 5,000円
  • 9/25 普通預金で支払 70,000円
  • 9/29 普通預金で支払 50,000円
買掛金元帳(きくや商店)
借方 金額 貸方 金額
普通預金 前月繰越 120,000
普通預金 仕入
仕入返品
期末残高(貸方) 合計
補助元帳は取引先ごとに借方・貸方・残高を整理し、期末残高を明示します。

先に見る順

  • 売掛金元帳を先に埋め、次に買掛金元帳、最後に期末残高と合計欄をそろえます。
  • 返品・値引と仕入返品は減少側に入るか、残高の向きが資産と負債で逆になるかを確認します。
丁寧な解説(売掛金元帳と買掛金元帳の残高確認)

この問題は、売掛金元帳と買掛金元帳で借方・貸方の向きが逆になることを理解し、各取引を正しい側へ記入したうえで期末残高と合計をそろえられるかを見る問題です。最初に「売掛金は資産」「買掛金は負債」と固定すると整理しやすくなります。

  1. 売掛金元帳は資産なので、前月繰越と掛売上が借方、回収・返品・値引が貸方です。借方合計は 220,000円、貸方合計は 122,000円、差額は 98,000円(借方残高) になります。
  2. 買掛金元帳は負債なので、前月繰越と掛仕入が貸方、支払と仕入返品が借方です。貸方合計は 205,000円、借方合計は 125,000円、差額は 80,000円(貸方残高) です。
  3. 合計欄は残高を入れる前の大きい側の合計を書き、その金額に小さい側と残高をそろえる形で完成させます。
  • よくあるミスは、返品・値引を売掛金の借方に入れること、買掛金元帳で期末残高を借方に書くこと、残高を入れた後の合計を二重計算することです。
  • 最後は「売掛金は借方残」「買掛金は貸方残」という性質に戻って確認し、相手先別の元帳でも向きが変わらないことを押さえましょう。