日商簿記3級 第3問|決算整理後残高試算表&財務諸表(10セット)

第1セット(決算整理後残高試算表)

X5年3月決算の資料をもとに、決算整理事項を反映した残高試算表と当期純損益を確認していきましょう。ネット試験本番で求められるスピード感を意識しつつ、一つずつ丁寧に整理します。

(1)決算整理前残高試算表(X5年3月31日)

消費税は税抜方式(売上・仕入のみ)、単位:円

決算整理前残高試算表
借方 勘定科目 貸方
140,000
1,100,000
908,000
380,000
1,200,000
230,000
7,700,000
1,800,000
900,000
120,000
30,000
0
0
0
360,000
8,000
320,000
520,000
1,000,000
2,000,000
700,000
9,600,000
合計

(2)決算整理事項

  1. 期末商品棚卸高は 420,000 。仕入勘定で売上原価を算定します。
  2. 売掛金残高 908,000 に対し、貸倒引当金を差額補充法 2% で設定します。
  3. 備品は残存価額ゼロ・耐用年数 5年 、定額法。期中取得はありません。
  4. 仮受消費税と仮払消費税の差額は期末に 未払消費税 とします(税抜方式)。
  5. 法人税、住民税及び事業税は 280,000 と見積り、未払計上します。

問1:決算整理後残高試算表を完成しましょう。/問2:当期純損失(利益)を求めます。

(解答欄)決算整理後残高試算表

勘定科目はプルダウンなしで入力します。必要に応じてTABキーで移動しましょう。

決算整理後残高試算表(X5年3月31日)
借方 勘定科目 貸方
合計
【第1セット】ていねいな解説(クリックで展開)

1. 棚卸の整理

期首繰越商品 380,000 を 仕入 / 繰越商品 、期末棚卸高 420,000 を 繰越商品 / 仕入 と仕訳します。仕入勘定の確定額は 7,700,000+380,000−420,000=7,660,000 です。

2. 貸倒引当金

売掛金 908,000 の 2% =18,160 円が必要残高。帳簿残高 8,000 円との差額 10,160 円 貸倒引当金繰入 / 貸倒引当金 で計上します。

3. 減価償却

備品 1,200,000 円、耐用年数 5 年、残存価額 0 の定額法より、減価償却費は 240,000 円 です。

4. 消費税

仮受 320,000 − 仮払 230,000 = 90,000 を未払消費税に振り替えます。 仮受消費税 / 仮払消費税・未払消費税 の形で整理します。

5. 法人税等

法人税等 280,000 / 未払法人税等 280,000 で見積り計上します。

6. 当期純損失

収益は売上 9,600,000 円。費用合計は売上原価 7,660,000 円、給料 1,800,000 円、家賃 900,000 円、通信費 120,000 円、支払利息 30,000 円、貸倒引当金繰入 10,160 円、減価償却費 240,000 円、法人税等 280,000 円の合計 11,040,160 円 。よって 9,600,000 − 11,040,160 = △1,440,160 (当期純損失)です。

※採点は整数一致で判定します(カンマ・空白・全角半角・△表記は自動調整)。
※貸借対照表・損益計算書・残高試算表はいずれも円単位です。左右の合計や利益が一致するか毎回確認しましょう。
※FHD〜4Kの広い画面では横幅1780pxのレイアウトで再現されます。ズーム率を等倍に合わせて取り組んでください。