損益分岐点

利益がゼロとなる売上高(または数量)。固定費÷貢献利益率限界利益率で求めます。

例:固定費1,200,000円、貢献利益率40%なら、損益分岐点売上高は1,200,000÷0.40=3,000,000円です。単価1,000円・単位変動費600円なら、単位貢献利益は400円で、分岐点数量は1,200,000÷400=3,000個です。

考え方は、売上から変動費を引いた貢献利益固定費を回収できるかをみることです。率が分かれば固定費÷率、単価が分かれば固定費÷単位貢献利益で一発です。

定義と見分け方

要点まとめ(20秒で要点)

見抜き方(第2問)

式のまとめ
項目
損益分岐点売上高固定費 ÷ 貢献利益率

会話で理解する:固定費を率で割る理由

ユイ: なぜ固定費貢献利益率で割るのですか?

サクラ先生: 売上1円あたりに残る貢献利益(率)で、固定費を何円の売上で回収できるかを求めるからです。

ユイ: 率を上げるには?

サクラ先生: 価格を上げる、単位当たり変動費を下げる、構成の見直しなどです。率が上がるほど必要売上高は小さくなります。

ポイント:損益分岐点固定費÷貢献利益率。率が鍵です。

即解ミニ例題(率版と数量版)

率版:固定費¥1,200,000、貢献利益率40%

損益分岐点売上高=1,200,000 ÷ 0.40 = ¥3,000,000


数量版:単価¥1,000、単位変動費¥600 → 単位貢献利益¥400、固定費¥1,200,000

損益分岐点数量=1,200,000 ÷ 400 = 3,000個

ポイント:式は同じ思想。単位かの違いだけ。

よくある誤り:貢献利益率の代わりに変動費率を割ってしまう/目標利益分を足し忘れる。率=(売上−変動)/売上、目標利益は固定費+目標利益に置換。

使いどころ

ミニ問題(損益分岐点

選択肢から答えを選びましょう。正答と解説は「▼」を押すまで表示しません。

Q1. 損益分岐点売上高の基本式はどれですか?

  • A. 固定費÷貢献利益率
  • B. 売上高×変動費
  • C. 固定費÷変動費
▼ 正答と解説を表示

正解:A(固定費÷貢献利益率

損益分岐点売上高は固定費貢献利益率限界利益率)で割って求めます。貢献利益率は 1 − 変動費率 です。

Q2. 損益分岐点を下げたいとき、有効な施策はどれでしょうか。

  • A. 貢献利益率を高める
  • B. 固定費を増やす
  • C. 変動費率を上げる
▼ 正答と解説を表示

正解:A(貢献利益率を高める)

貢献利益率を高めたり固定費を削減したりすると損益分岐点売上高が下がります。変動費率が上がると逆効果です。

Q3. 実際売上高が損益分岐点売上高を上回るとき、その差は何と呼びますか?

  • A. 安全余裕高
  • B. 差異分析額
  • C. 標準売上高
▼ 正答と解説を表示

正解:A(安全余裕高)

実際売上高と損益分岐点売上高の差は安全余裕高で、売上の余裕度合いを示します。安全余裕率は安全余裕高÷実際売上高です。

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