M-IND-06 製造間接費の予定配賦額
配賦率と配賦基準の掛け算を先に確認します。
部門費配賦表に入る前の前提整理です。
この問題を解く工業簿記2級のまとまった演習ページです。ここでは演習カテゴリ内の移動だけを案内します。
部門費配賦は、まず「何の費目か」「どの部門へ配るか」「どの順で回すか」の3つを書くと崩れにくい論点です。このページでは、その流れを配賦表で順に確認します。
この3つを書いたら、一次配賦 → 補助部門費配賦 → 製造部門の最終負担額の順に進みます。迷ったら、どの部門へ配るかに戻ります。
共通費を製造部門・補助部門へ振り分ける出発点を整理します。
直接法などで補助部門費を製造部門へ配賦する流れを確認します。
配賦額と実際発生額の差を、有利・不利の向きまで含めて整理します。
次の共通費を、製造部門と補助部門へ一次配賦してください。
| 費目 | 金額 | 配賦基準 |
|---|---|---|
| 建物減価償却費 | 240,000円 | 床面積 |
| 電力料 | 180,000円 | 消費電力量 |
| 福利費 | 90,000円 | 従業員数 |
部門別割合: 切削40%、組立30%、動力20%、修繕10%。
一次配賦後の動力部門150,000円、修繕部門90,000円を、直接法で切削部門と組立部門へ配賦してください。
| 切削部門 | 組立部門 | |
|---|---|---|
| 動力部門配賦割合 | 60% | 40% |
| 修繕部門配賦割合 | 30% | 70% |
ドリルA・Bで集計した製造部門の最終負担額は、切削部門321,000円、組立部門276,000円です。両部門の合計額を、当月の配賦基準総量10,000時間で製品へ配賦するとき、1時間あたりの配賦率を求めてください。また、製品Xが200時間を使用した場合、製品Xへの配賦額を求めてください。
部門費の実際発生額は610,000円、予定配賦額は597,000円でした。実際発生額と予定配賦額を比較し、配賦差異の金額と、有利差異・不利差異のどちらになるかを答えてください。
補助部門Pの一次集計額は120,000円、補助部門Mの一次集計額は80,000円です。Pは切削部門50%・組立部門30%・M20%へ、Mは切削部門45%・組立部門45%・P10%へ用役を提供しています。相互配賦法(簡便法)により、第1次配賦では補助部門どうしの分も含めて用役提供割合どおり配賦し、第2次配賦では補助部門が受け入れた額を製造部門だけへ(Pは切削50:組立30、Mは切削45:組立45の割合で)配賦するとき、切削部門と組立部門の最終負担額を求めてください。
切削部門の年間予定部門費は3,000,000円、予定配賦基準は12,000時間です。組立部門の年間予定部門費は2,400,000円、予定配賦基準は8,000時間です。各部門の予定配賦率を求めてください。また、製品Yが切削部門を100時間、組立部門を60時間使用した場合、製品Yへの配賦額を求めてください。
先に配賦順を固定してから、下の解答・解説で答えと式を照合してください。
各ドリルの解説は、答え → 式 → つまずきやすい点 の順で追えるようにしています。
答え: 一次配賦合計は、切削204,000円、組立153,000円、動力102,000円、修繕51,000円です。
式: 各費目を指定割合で配り、`建物減価償却費 + 電力料 + 福利費` を部門ごとに合計します。
つまずきやすい点: 費目ごとの配賦額を出さずに、先に合計だけ動かすと表が崩れやすくなります。
答え: 動力部門配賦は切削90,000円、組立60,000円、修繕部門配賦は切削27,000円、組立63,000円で、最終負担額は切削321,000円、組立276,000円です。
式: `150,000円 × 60%`、`150,000円 × 40%`、`90,000円 × 30%`、`90,000円 × 70%` を出し、一次配賦後金額へ加えます。
つまずきやすい点: 補助部門費は、一次配賦で集めた額を起点に再配賦する順番を崩さないことが重要です。
答え: 配賦率は `59.7円`、製品Xの配賦額は `11,940円` です。
式: `(321,000円 + 276,000円) ÷ 10,000時間 = 59.7円`、`59.7円 × 200時間 = 11,940円` です。
つまずきやすい点: 部門費配賦の結果を、最後に製品へどう流すかまでつなげて考える必要があります。
答え: 差異額は `13,000円` で、不利差異です。
式: `610,000円 - 597,000円 = 13,000円` です。実際発生額の方が大きいので不利です。
つまずきやすい点: 配賦表の集計後も、最後は実際発生額との比較へ戻って向きを判定します。
答え: 切削部門の最終負担額は113,000円、組立部門の最終負担額は87,000円です。
式: 第1次配賦は `P 120,000円 → 切削60,000円・組立36,000円・M 24,000円`、`M 80,000円 → 切削36,000円・組立36,000円・P 8,000円`。第2次配賦は `Pの受入額8,000円 × 50/80 = 5,000円`・`× 30/80 = 3,000円`、`Mの受入額24,000円 × 45/90 = 12,000円`・`× 45/90 = 12,000円` です。
つまずきやすい点: 第2次配賦で再び補助部門へ配ると計算が終わりません。2級の相互配賦法は、2回目は製造部門だけへ配って締める簡便法です。
答え: 切削部門の予定配賦率は `250円`、組立部門の予定配賦率は `300円`、製品Yへの配賦額は `43,000円` です。
式: `3,000,000円 ÷ 12,000時間 = 250円`、`2,400,000円 ÷ 8,000時間 = 300円`、`100時間 × 250円 + 60時間 × 300円 = 43,000円` です。
つまずきやすい点: 部門費配賦の結果は、最終的に部門別予定配賦率を通じて製品原価へ入ります。
部門費配賦も、式より先に費目と部門の行き先が見えているかで安定度が大きく変わります。
部門費配賦の後は、製造指図書単位で原価を集計する個別原価計算へ進むと、配賦した製造間接費がどこへ入るかまでつながります。
復習リンク: 部門別原価計算ガイド と 部門別配賦の用語解説 に戻ると、配賦順序と考え方を文章で整理できます。
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