直接費と間接費

ポイントは特定製品に直接ひも付けられるかどうかです。言い切れるものは直接費、そうでない共通的なものは間接費です。

例:製品Aだけに使う材料1個200円を50個使ったら10,000円で、これは直接費です。一方、工場全体の電力費30,000円は特定製品に直接は結び付かないため間接費として集計し、配賦率に基づいて各製品へ分けます。

考え方は「この費用はどの製品にひも付くのか?」と口に出して判定することです。言い切れれば直課(直接費)、言い切れなければ配賦(間接費)に回します。

定義と見分け方

要点まとめ(20秒で要点)

見抜き方(第1問)

代表例

直接費/間接費の代表例
区分代表例
直接費 直接材料費、直接労務費
間接費 電力費、減価償却費、監督者の賃金 など

会話で理解する:判断の物差し

ユイ: 直接費と間接費の違いは、何で決めるのですか?

サクラ先生: 特定製品に直接ひも付けられるかが物差しです。言い切れるものが直接費、共通のものは間接費になります。

ユイ: 間接費はどう処理しますか?

サクラ先生: 代表例は工場全体の電力費や監督者賃金で、配賦基準で按分して各製品に振り分けます。

ポイント:迷ったら「その製品に直接ひも付くか?」で判定。

直課と配賦(見分けの表)

直課と配賦の違いと例
区分説明
直課(直接費) 特定製品に直接ひも付くコスト。製品ごとに追跡してそのまま集計します。 直接材料費、直接労務費 など
配賦(間接費) 個々の製品に直接は追跡できないコスト。因果関係の強い基準(時間・金額など)で按分します。 電力費、監督者賃金、工場減価償却費 など
関連演習:第1問

ミニ問題(直接費と間接費

選択肢から答えを選びましょう。正答と解説は「▼」を押すまで表示しません。

Q1. 直接費の説明として正しいものはどれですか?

  • A. 特定の製品や部門に経済的に追跡できる費用
  • B. 必ず固定費になる費用
  • C. 原材料費だけを指す費用
▼ 正答と解説を表示

正解:A(特定の製品や部門に経済的に追跡できる費用)

直接費は特定の対象に直接追跡できる費用です。材料費や直接労務費が代表例です。固定・変動の区分とは別概念です。

Q2. 次のうち間接費に該当する可能性が高いものはどれでしょうか。

  • A. 工場の電力料
  • B. 製品A専用の材料費
  • C. 外注先へ支払う加工賃(製品A専用)
▼ 正答と解説を表示

正解:A(工場の電力料)

工場全体で使用する電力料は個々の製品に直接追跡できないため製造間接費になります。

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