固定費

期間内の生産量にかかわらず一定額で発生する費用。減価償却費・役員給などが該当します。

例:固定費が毎月300,000円で、当月の売上高が1,000,000円、変動費が600,000円なら、貢献利益400,000円、営業利益は400,000−300,000=100,000円です。来月に売上が1.2倍になっても、固定費300,000円のままです。

考え方は「総額は一定、単位当たりは活動量が増えるほど薄まる」です。CVPでは固定費÷貢献利益率固定費÷単位貢献利益で分岐点を求めます。

定義と見分け方

要点まとめ(20秒で要点)

見抜き方(第2問)

費用のイメージ固定費:横ばいの直線イメージ

会話で理解する:固定費の直線の意味

ユイ: 線が横ばいなのは、どういう意味ですか?

サクラ先生: 総額が一定ということです。活動量が増えても一定の範囲内では総額は変わりません(単位当たりは薄まります)。

ユイ: 損益分岐点との関係は?

サクラ先生: 固定費貢献利益で回収できるかが分かれ目です。固定費が大きいほど必要な売上高は増えます。

ポイント:固定費=総額一定・単位当たりは逆に変動。

よくある誤り:固定費を単位当たりの値で分岐点計算に使う(総額で扱うのが正しい)/固定費に売上高比例の費用を混ぜる。→ 総額ベースで固定・変動を峻別しましょう。

使いどころ

関連演習:第2問

ミニ問題(固定費

選択肢から答えを選びましょう。正答と解説は「▼」を押すまで表示しません。

Q1. 固定費の代表的な特徴はどれですか?

  • A. 操業度の範囲内で総額が一定である
  • B. 単位当たり金額が一定である
  • C. 必ず直接費である
▼ 正答と解説を表示

正解:A(操業度の範囲内で総額が一定である)

固定費は関連範囲内で総額がほぼ一定です。単位当たりでは操業度に応じて増減します。

Q2. 次のうち固定費である可能性が高いものはどれでしょうか。

  • A. 工場建物の減価償却費
  • B. 直接材料費
  • C. 出来高払いの外注加工賃
▼ 正答と解説を表示

正解:A(工場建物の減価償却費)

工場建物の減価償却費は生産量に関係なく一定額が発生するため固定費に分類されます。

Q3. 固定費が増加すると損益分岐点売上高はどうなりますか?

  • A. 増加する
  • B. 減少する
  • C. 変わらない
▼ 正答と解説を表示

正解:A(増加する)

固定費が増えれば固定費÷貢献利益率限界利益率)の値が大きくなるため、損益分岐点売上高も増加します。

用語集トップへ学習ガイドへ原価計算初級トップへ演習へ

対応する演習