製造間接費と配賦

直接たどれない製造費用を、問題文で示された配賦基準と配賦率で各製品へ割り当てます。

この単元で身につくこと

まずイメージ:直接たどれない費用を基準で配る

特定の製品に直接結び付く費用は、その製品へ直課(賦課)します。一方、工場の電力費や共用設備の費用のように複数製品へ共通して発生する費用は、合理的な基準を使って配賦します。

直課と配賦の見分け方
費用手続き判断
直接費直課(賦課)どの製品のためか直接たどれる
間接費配賦複数製品に共通するため基準で割り当てる

配賦基準を読み取る

原価計算初級では、製造間接費を配賦するための基準が資料に示されます。たとえば「直接作業時間を配賦基準とする」とあれば、製品ごとの直接作業時間を使います。

与えられた配賦率から配賦額を求める

製品への配賦額 = 問題文で与えられた配賦率 × 製品ごとの基準量

配賦率が1,500円/時間で、直接作業時間が製品X 240時間、製品Y 300時間なら、製品Xは360,000円、製品Yは450,000円です。

製造間接費の配賦例
製品配賦額
製品X1,500円/時間×240時間360,000円
製品Y1,500円/時間×300時間450,000円

ここで使うのは、問題文で与えられた配賦率です。予算から率を設定する方法や、配賦額と実際発生額の差異は簿記2級で学ぶ内容です。

例題で型をつかむ

例題(2製品への配賦)

製造間接費の配賦率は2,000円/時間、配賦基準は直接作業時間です。製品Aは35時間、製品Bは25時間でした。各製品への配賦額を求めなさい。

  1. 配賦率の単位を確認する:2,000円/時間です。
  2. 製品A:2,000円×35時間=70,000円。
  3. 製品B:2,000円×25時間=50,000円。
  4. 合計:70,000円+50,000円=120,000円。

ここで迷ったら:「率×その製品の基準量」の順で、製品ごとに別々に計算します。

よくあるミス

直接費まで配賦する直接たどれる費用は直課し、共通費だけを配賦します。
指定されていない数量を使う配賦基準が直接作業時間なら、生産数量や販売数量は使いません。
製品別の計算を合計だけで済ませる各製品の基準量へ率を掛けてから合計します。

ミニ演習(4問・即時採点)

Q1. 特定製品に直接たどれない費用を基準で割り当てる手続きは何ですか?(答えを見る)

配賦です。

Q2. 特定製品へ直接たどれる費用はどう処理しますか?(答えを見る)

その製品へ直課(賦課)します。

Q3. 配賦率200円/時間、基準量40時間の配賦額はいくらですか?(答えを見る)

200円×40時間=8,000円です。

Q4. 配賦基準が直接作業時間のとき、使う数量は何ですか?(答えを見る)

各製品の直接作業時間です。

直接費は製品へ直課し、製造間接費は指定された基準で配賦します。配賦額は、問題文で与えられた配賦率に各製品の基準量を掛けて求めます。次の単元では、この配賦額を直接費と合わせて製品別に集計します。

対応する演習