貸倒損失

定義:回収不能となった債権の損失。使い所:貸倒引当金の範囲内で処理し、超過分は損失として計上します。

仕訳例(貸倒損失)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
貸倒貸倒引当金, 貸倒損失30, 5売掛金35

対話で深める:貸倒損失

現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):

現場エピソード(単位:万円・個・% など):

得意先Aが破産。売掛金20が回収不能に。引当金が12あれば、まず12を振り替え、残り8を「貸倒損失」で費用計上します。

ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?

先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。

ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。

先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。

判断基準とチェック
  • 原則:貸倒発生時は引当金の範囲内で取崩
  • 不足分のみを貸倒損失で費用化
  • 税務特例は2級の範囲外として会計処理に集中
  • 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
  • チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
  • チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
  • チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?

ポイント:回収可能性の見積りは貸倒引当金で行い、実際の貸倒発生時に引当金を取り崩します。