ドリル:収益認識
収益認識は、「いつ売上にするか」「どの科目を使うか」を先に分けると崩れにくい論点です。まずは第1部で履行義務と科目選択、第2部で返品見積と支配の移転の流れを確認します。
最初はこの順で進める
- 初回: 先に第1部で、履行義務を満たしたかと使う科目の型を確認します。そのあと第2部で、返品見積と支配の移転の型を確認します。
- 論点補強: 契約資産と契約負債で止まるときは第1部だけ、返金負債や純額表示で止まるときは第2部だけを先に回します。
- 直前確認: 「いつ売上か」「どの科目か」を一言で言えるかを確かめます。
迷ったら、まず履行義務を満たしたかどうかを見て、その次に売上・契約資産・契約負債のどれかを分けると整理しやすくなります。
第1部:履行義務と科目選択
第1部は、履行義務を果たしたかどうかを見て、契約資産・契約負債・売上のどれを使うかを分けるパートです。
- 出荷時点で支配が移転する契約です。売上はいつ計上する?
答え
出荷時です。
- 前受金100を受け取ったが、まだ履行義務は未充足です。科目例は?
答え
現金100 / 契約負債100 です。
- 履行義務を充足し売上80を計上したが、まだ請求権は確定していません。借方科目は?
答え
契約資産です。
- 請求書を発行して売掛金に振り替える場面では、どの勘定から振り替える?
答え
契約資産から売掛金へ振り替えます。
- 前受金と契約負債は、2級ではどう扱うと整理しやすい?
答え
履行義務をまだ充足していない段階で受け取った対価を表す負債科目として整理します。
解説
前受金という旧来の言い方に引っ張られず、「履行前に受け取った対価は契約負債」と整理すると、収益認識の問題で迷いにくくなります。
第2部:返品見積と支配の移転
第2部は、返金見込みをどこまで売上から外すか、いつ顧客へ支配が移転するかを分けて見るパートです。
- 売上100に対して返品見積5を計上したい。収益認識で立てる負債は?
答え
返金負債です。
- 返品見積を立てる目的は何ですか。
答え
将来返金する見込み額を返金負債として見積計上し、当期の売上を過大にしないためです。
解説
返品が見込まれる部分まで全額を売上にすると、当期収益を過大計上します。返品見積は、返金見込額を売上から切り分けるための処理です。
- 商品を200で掛販売し、契約に基づく返金見込額を10と見積もった。売上はいくら計上する?
答え
190です。対価200から返金見込額10を差し引き、10は返金負債に計上します。
- 商品の売上を一時点で認識するとき、収益計上の判断基準は?
答え
顧客へ商品の支配が移転しているかどうかです。契約で定めた検収などの条件を確認します。
- 複数の履行義務がある契約では、取引価格をどう考える?
答え
各履行義務へ配分して、それぞれの充足時点で収益を認識します。