共同製品と副産物(配分基準・評価)

分岐点までの共通原価を、共同製品へ合理的基準で配分し、副産物は評価額の控除等で取り扱います。

共同製品の配分基準

配分基準と使い所
基準説明使い所
実現可能正味価額(NRV)見込み売価 − 追加加工費 − 販売費市場価格と追加加工が把握できるとき
売上高基準売上高の比で共通原価を配分販売価格が安定しているとき
物量基準重量・数量など物量の比で配分価格の信頼性が低いときの代替

副産物の評価

副産物の評価(代表)
方法説明
評価額控除法副産物の見積価額を主産物の原価から控除
その他副産物売上を営業外収益等で処理(指示による)

関連用語

対話で理解しよう — 共同製品と副産物の扱い

現場エピソード:1回の仕込みで、クッキー生地と副産物の端材が同時に発生。端材は再生して売却5,000円見込み。

ハル:「分岐点までの共通原価は、クッキーと副産物で配分。副産物は通常、実現額で控除し、主製品の原価を減額します」

椿先生:「共同製品なら相対売価などで合理的配分。副産物は処理簡便を優先し、売上控除やその他収益で扱います。」

定義・判断の物差し

  1. あなたの工程で出る副産物(端材・熱・蒸気 等)を1つ挙げ、処理方法を決めましょう。
  2. 共同製品なら、配分基準(相対売価・数量・重量)の妥当性を一言で。
  3. 分岐点後の追加加工費が大きい場合、配分や意思決定にどんな注意が必要ですか?

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