総合原価計算の型(単純/工程別/組別/等級別)
総合原価計算には、製品数・工程数の条件に応じた型があります。基本の単純・工程別総合原価計算と、複数製品を扱う組別・等級別総合原価計算の違いを先に押さえましょう。
基本情報
| 分類 | 総合原価計算を、製品数・工程数の条件によって使い分ける型の区分 |
|---|---|
| 何を表すか | 単純・工程別は基本の型(工程数の違い)、組別・等級別は複数製品を扱うときの型 |
| 計算式(求め方) | 該当なし(式ではなく、製品・工程の条件から型を判定します) |
| 使う場面 | 問題文の条件(工程数・製品の種類)から、どの型で計算するかを判定するとき |
| 試験での問われ方 | 問題文の条件(同一規格の等級違いか、別種類の複数製品か等)から型を判定させる出題 |
計算式・具体例
4つの型を見分ける目印と、組別・等級別で実際に計算した数値例です。
| 判定するもの | 判定の目印 | 具体例 |
|---|---|---|
| 単純・工程別総合原価計算 | 同一種類の製品を、1つまたは複数の工程で連続生産する | 工程が2つ以上なら工程別(累加法)で前工程費を次工程へ振り替える |
| 組別総合原価計算 | 種類の異なる複数製品(組)を、組直接費は賦課・組間接費は配賦して組ごとに計算する | 組製品X・Yの組直接費200,000円・150,000円、組間接費120,000円を機械運転時間40h:20hで配賦→X完成品原価280,000円・Y190,000円 |
| 等級別総合原価計算 | 同一種類で規格違いの製品を、1本で計算した完成品総合原価を積数(等価係数×数量)の比で按分する | 等価係数1.0・完成300個のAと0.8・250個のBに完成品総合原価250,000円を按分→A150,000円・B100,000円 |
単一製品・単一工程の基本の型を押さえたら、製品や工程が複数あるバリエーションに広げます。等級別と組別の見分け方は「製品の種類が同じか違うか」です。
混同しやすい語との違い
- 完成品換算量との違い:完成品換算量はどの型でも共通して使う数量の換算、本語はその計算をどの枠組みで行うかという型の選択です。
- 組別原価計算 — 同種製品を一組でまとめるとの違い:group-costingは組別総合原価計算1つを掘り下げた語、本語は4つの型を見分ける入口です。
- 等級別総合原価計算との違い:grade-costingは等級別総合原価計算1つを掘り下げた語、本語は4つの型を見分ける入口です。
- 工程間振替 — 次工程へ原価をバトンパスとの違い:工程別総合原価計算を選んだあとに必要になる手続きがprocess-transferです。
試験でのよく問われ方
- 「同じ種類でサイズ・品質だけが違う」なら等級別、「別の種類の製品」なら組別と見分けさせる出題。
- 工程が1つか複数かで、単純総合原価計算か工程別総合原価計算かを判定させる出題。
ミニ演習(2問・即時採点)
Q1. 同じ種類の製品で、サイズや品質だけが違う場合に使う型はどれですか?(答えを見る)
等級別総合原価計算です。別の種類の製品を扱う場合は組別総合原価計算を使います。
Q2. 組別総合原価計算で、複数の組に共通してかかる組間接費はどう配分しますか?(答えを見る)
機械運転時間などの基準で各組へ配賦します。各組に跡付けできる組直接費はそのまま賦課します。
関連
- ガイドで学ぶ:総合原価計算(等級別・組別・工程別)
- 関連する用語:完成品換算量/組別原価計算 — 同種製品を一組でまとめる/等級別総合原価計算/平均法と先入先出法
- 解いて定着:総合原価計算ドリル