総合原価計算の型(単純/工程別/組別/等級別)

製品や工程の特徴に応じて集計の枠組みが異なるため、型の違いを先に押さえます。

型の比較

単純/工程別/組別/等級別の違い
概要使い所
単純総合1工程・1種類の製品をまとめて集計単一製品の連続生産
工程別総合工程ごとに仕掛品勘定を設けて集計複数工程の連続生産
組別総合規格・仕様など「組(グレード)」で集計同系統で規格が複数あるとき
等級別総合品質等級(上級/中級/下級 等)で集計同一工程で等級に差が出るとき

関連用語

対話で理解しよう — 総合原価計算のバリエーションを選ぶ

現場エピソード:等級別(S/M/L)と組別(バッチごと)の両方の管理が必要。投入材料は初期一括、加工は連続。

ハル:「等級別は同一工程で規格違いを同時に流すとき、組別はバッチごとに区切って管理したいとき。与件でどちらかを選びます」

椿先生:「どちらでも等価完成量は同じ考え方。規格差は換算係数で調整します。」

定義・判断の物差し

  1. あなたのラインで、等級別が向く理由(同時処理・切替損の回避等)を1つ挙げましょう。
  2. 組別にするなら、境界の記録(開始・終了・残)に何を追加しますか?
  3. 換算係数の根拠を1つ決め、社内で合意する手順を書きましょう。

次に読む