材料投入時点の扱い — 等価完成量が一気に変わります

「期首一括投入」か「途中投入」かで、材料の等価完成量は大きく変わります。型で覚えてミスを防いでいきましょう。

ライン長:材料は最初に全部入れます。途中で足すのは接着剤くらいですね。

経理:ということは、材料の等価完成量は月末仕掛も100%でカウントします。加工は進捗で按分、ここがポイントです。

ライン長:途中投入の材料もあるけど…

経理:その場合は投入時点の進捗率を使って等価に置き換えます。設問は「期首一括」か「途中投入」かを必ず示しますので、読み違えないようにしましょう。

等価完成量の型(材料)

材料の等価完成量(代表パターン)
投入時点材料の等価完成量の扱い
期首一括投入完成品100% + 月末仕掛100%
途中投入(例: 加工50%時点)完成品100% + 月末仕掛のうち、進捗50%超の数量のみを100%としてカウント

仕訳例

材料の払出は仕掛品に集計し、完成時に製品へ振り替えます。

仕訳例(5列:日付|借方科目|借方金額|貸方科目|貸方金額)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
3/10仕掛品300,000材料300,000
3/31製品800,000仕掛品800,000
3/10仕掛品12,000材料12,000

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対話で理解しよう — 材料投入時点の読み違いを防ぐ

現場エピソード:材料は初期一括投入か、加工の途中投入か。今月は月末仕掛300個(材料100%・加工20%)でした。

ハル:「初期一括なら材料EUは完成+月末全量。途中投入なら投入時点までを部分カウント。ここを誤ると単価が大きくズレます」

椿先生:「与件の『投入時点』は最初に確認。迷ったら工程の現場に聞くのが最速です。」

定義・判断の物差し

  1. あなたの工程の材料投入時点をに描き、初期/途中のどちらかを明示しましょう。
  2. 途中投入の場合、月末仕掛200個・投入点50%なら材料EUを計算しましょう。
  3. 投入時点の誤りが与える単価影響(過大/過小)を一言で説明しましょう。

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