日商簿記3級 第3問|追加セット(残高試算表 & 財務諸表)

第7セット(決算整理後残高試算表)

決算整理前残高試算表と整理事項を基に、決算整理後残高試算表と当期純利益を求めます。

(1)決算整理前残高試算表(X6年3月31日)

税抜方式(売上・仕入のみ)、単位:円

主要勘定の期末残高
借方 勘定科目 貸方
120,000 現金
4,946,000 普通預金
880,000 売掛金
520,000 仮払消費税
500,000 繰越商品
1,200,000 備品
5,000,000 仕入
1,200,000 給料
270,000 水道光熱費
24,000 支払利息
買掛金 740,000
仮受金 90,000
仮受消費税 600,000
借入金 1,800,000
貸倒引当金 20,000
備品減価償却累計額 360,000
資本金 2,000,000
繰越利益剰余金 650,000
売上 8,400,000
合計 14,660,000 14,660,000

(2)決算整理事項

  1. 現金実査:実際有高 。差額 のうち は水道光熱費の記帳漏れ、残額 は雑損失。
  2. 売掛金残高 に対し貸倒引当金を 3%(差額補充法)。
  3. 期末商品棚卸高 。仕入勘定で売上原価を算定します。
  4. 備品は残存価額ゼロ・耐用年数 6 年の定額法(期中取得なし)。
  5. 借入金 は X5 年 11 月 1 日借入、年利 2%。発生済利息を月割計上します。
  6. 消費税は税抜方式。仮受消費税と仮払消費税の差額は未払消費税へ振替。

当期純利益(または純損失)も算出して入力してください。

(解答欄)決算整理後残高試算表

勘定科目は中央揃え。左右の合計が一致するか確認しましょう。

決算整理後残高試算表(X6年3月31日)
借方 勘定科目 貸方
現金
普通預金
売掛金
繰越商品
備品
仕入
給料
水道光熱費
支払利息
減価償却費
貸倒引当金繰入
雑損
売上
買掛金
仮受金
借入金
貸倒引当金
備品減価償却累計額
未払費用
未払消費税
資本金
繰越利益剰余金
合計
【第7セット】解き方と検算ポイント(クリックで展開)

この問題で先に確定するもの

第7セットは決算整理後残高試算表の完成問題です。先に確定すべきなのは、現金実査差額の処理、棚卸による売上原価、貸倒引当金の差額、減価償却、未払利息、消費税精算額です。ここが決まれば、どの勘定が増減するかがはっきりします。

解く順番

まず現金差額 を水道光熱費 と雑損 に分けて処理し、現金を実際残高へ合わせます。次に棚卸 から への変化を反映して確定仕入高 を求め、売掛金 に対する貸倒引当金の差額 を計上します。そのあと備品の減価償却 、借入金の未払利息 、最後に未払消費税 を反映すると、整理後残高試算表を順に埋められます。

正解の根拠

現金差額は原因が判明しているため、水道光熱費 と雑損 に分解して処理します。棚卸は期首商品と期末商品の差を仕入勘定に反映し、確定仕入高 を求めます。貸倒引当金は 880,000円 × 3% = の必要残高から既存 を差し引くので、追加計上は です。備品 1,200,000円 ÷ 6年 = 、未払利息は 1,800,000円 × 2% × 5/12 = 、消費税は仮受 と仮払 の差額 が未払消費税になります。

よくある誤り

現金差額を雑損だけで処理して、水道光熱費の追加計上を落とす誤りがよくあります。棚卸では期末商品が減っているため売上原価が増える方向になる点を逆にしやすく、貸倒引当金も必要額全体 をそのまま入れやすい問題です。未払消費税も仮受と仮払の差額だけを入れる点を忘れないようにします。

最後の検算

水道光熱費 、雑損 、貸倒引当金繰入 、減価償却費 、未払利息 、未払消費税 がそれぞれ整理後残高に正しく反映されているかを確認します。最後に借方合計と貸方合計が一致していれば、差額処理から税金までの流れを正しく処理できています。

3行検算

1. 水道光熱費 と雑損 で、現金差額 が解消しているかを確認します。

2. 売上原価 、貸倒引当金繰入 、未払消費税 が整理後残高へ入っているか見ます。

3. 借方合計と貸方合計が一致すれば、後半セットとしての検算は通っています。

第8セット(貸借対照表・損益計算書)

決算整理後の貸借対照表と損益計算書を完成させ、資産と負債純資産の一致を確認します。

(1)決算整理前残高試算表(抜粋)

税抜方式、単位:円

主要勘定の期末残高
借方 勘定科目 貸方
160,000 現金
1,200,000 普通預金
1,000,000 売掛金
120,000 前払保険料
740,000 繰越商品
360,000 仮払消費税
2,400,000 建物
900,000 備品
1,800,000 土地
5,140,000 仕入
1,400,000 給料
220,000 水道光熱費
貸倒引当金 10,000
建物減価償却累計額 720,000
備品減価償却累計額 360,000
買掛金 1,018,000
借入金 1,200,000
仮受消費税 400,000
資本金 2,000,000
繰越利益剰余金 700,000
売上 9,032,000

(2)決算整理事項

  1. 貸倒引当金は売掛金残高の 2%(差額補充法)。
  2. 期末商品棚卸高は
  3. 建物は残存価額ゼロ・耐用年数 20 年、備品は残存価額ゼロ・耐用年数 6 年の定額法。
  4. 仮受消費税と仮払消費税の差額は未払消費税に振替。
  5. 法人税等は を見積計上。

(解答欄)貸借対照表

X6年3月31日現在。控除項目は第三列に入力します。

貸借対照表
区分 金額 控除
現金
普通預金
売掛金
貸倒引当金(△)
商品
前払保険料
建物
減価償却累計額(建物)(△)
備品
減価償却累計額(備品)(△)
土地
資産合計
買掛金
借入金
未払消費税
未払法人税等
資本金
繰越利益剰余金
負債・純資産合計

(解答欄)損益計算書

X5年4月1日〜X6年3月31日

損益計算書
科目 金額
売上高
売上原価
給料
水道光熱費
減価償却費
貸倒引当金繰入
法人税等
当期純利益
費用合計
収益合計
【第8セット】解き方と検算ポイント(クリックで展開)

この問題で先に確定するもの

第8セットは財務諸表問題なので、先に損益計算書の費用と利益を固めるのが基本です。売上原価、貸倒引当金繰入、建物と備品の減価償却、未払消費税、法人税等を先に確定すると、当期純利益が決まり、その数字を貸借対照表の純資産へ流し込めます。

解く順番

まず期首商品 、仕入 、期末商品 から売上原価 を確定します。次に売掛金 に対する貸倒引当金の必要額 を出し、整理前残高 との差額 を繰り入れます。そのあと建物 、備品 の減価償却、仮受消費税と仮払消費税の差額 の未払消費税への振替を反映します。そのあと法人税等 を計上して当期純利益 を求め、最後に貸借対照表へ転記して合計を合わせます。

正解の根拠

期首商品 に仕入 を加え、期末商品 を控除すると、売上原価は です。貸倒引当金は売掛金残高 × 2% で必要残高 、整理前残高は なので差額 を繰り入れます。減価償却は建物 2,400,000円 ÷ 20年 = 、備品 900,000円 ÷ 6年 = で、累計額は建物 、備品 になります。消費税は仮受 400,000円 と仮払 360,000円 の差額 だけが未払消費税として残ります。これらを損益計算書へ反映したうえで法人税等 を差し引くと、当期純利益 になり、その利益を純資産へ組み込むことで貸借対照表の資産合計と負債・純資産合計が で一致します。

よくある誤り

財務諸表問題では、貸借対照表を先に埋め始めて当期純利益の位置が曖昧になることがあります。先に損益計算書を完成させるのが安全です。貸倒引当金や減価償却累計額は控除項目として資産から差し引く点も見落としやすく、売上原価も期末商品 を控除し忘れると大きくずれます。未払消費税も差額ではなく仮受・仮払の片方の金額を書いてしまう誤りが起こりがちです。

最後の検算

当期純利益 が損益計算書の最終行と貸借対照表の純資産欄でつながっているかを確認します。さらに、貸倒引当金や減価償却累計額などの控除項目の向きが正しく、資産合計と負債・純資産合計が で一致していれば完成です。

3行検算

1. まず P/L の当期純利益 を確定できているかを確認します。

2. 売上原価 、未払消費税 と、貸倒引当金・減価償却累計額の控除方向が合っているかを見ます。

3. B/S の資産合計 と 負債・純資産合計 が一致すれば完成です。

※入力はすべて円単位・半角数字で行います。採点は整数一致で判定し、カンマ・空白・△は自動調整します。
※貸借一致が崩れたときは、整理事項ごとの影響を逆算しながら再確認してください。