労務費

直接作業時間×賃率で直接労務費をつかみ、間接労務費との違いを整理しましょう。

例:1人あたり賃率1,500円/時、直接作業8時間、作業者6名なら、直接労務費1,500×8×6=72,000円です。この金額を仕掛品/賃金で計上します。

考え方は、「特定製品に直接ひも付く作業かどうか」で区分することです。直接なら仕掛品、監督などの間接作業なら製造間接費に集め、のちに配賦します。

定義と見分け方

要点まとめ(20秒で要点)

見抜き方(第1問)

よくある誤り:勘定科目名だけで直接/間接を決めてしまう/間接賃金を仕掛品直接計上する。→ 「特定製品に直接ひも付くか」で判断し、間接は製造間接費へ。

定義と分類

代表仕訳(直接労務費

仕訳例(労務費:直接作業賃金の計上)
直接作業賃金を仕掛品へ計上する。
日付 借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
4/1 仕掛品 72,000 賃金 72,000

即解ミニ例題(直接賃金→仕訳)

与件:直接作業 8時間×賃率¥1,500×作業者6名=?

直接労務費= 8×1,500×6 = ¥72,000仕掛品72,000/賃金72,000

ポイント:直接は仕掛品、間接は製造間接費へ。

会話で理解する:直接労務費の仕訳

ユイ: 図の仕訳は、何を表していますか?

サクラ先生: 製品に直接ひも付く作業の賃金を仕掛品に集める処理です。つまり仕掛品/賃金になります。

ユイ: 間接労務費はどうなりますか?

サクラ先生: 監督者などの賃金は製造間接費に集め、配賦基準で各製品に按分します。

ポイント:直接は仕掛品へ、間接は製造間接費へ。

労務費の流れ 直接労務費→仕掛品、間接労務費→製造間接費 直接労務費 仕掛品 間接労務費 間接 → 製造間接費

使いどころ

計算の型

関連ガイド:配賦基準の選び方
関連演習:第2問

ミニ問題(労務費

選択肢から答えを選びましょう。正答と解説は「▼」を押すまで表示しません。

Q1. 労務費の代表的な内容はどれですか?

  • A. 工場従業員の賃金・手当など
  • B. 外注先への支払手数料
  • C. 減価償却費
▼ 正答と解説を表示

正解:A(工場従業員の賃金・手当など)

労務費は工場従業員の賃金、賞与、法定福利費など人件費に関わる支出で構成されます。

Q2. 直接労務費と間接労務費を分けるポイントはどれでしょうか。

  • A. 特定製品に直接従事しているかどうか
  • B. 固定費変動費
  • C. 支給形態が月給か時給か
▼ 正答と解説を表示

正解:A(特定製品に直接従事しているかどうか)

直接労務費は製品に直接従事する従業員の人件費、間接労務費は工場全体を支える従業員の人件費です。

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