等級別総合原価計算
等級別総合原価計算は、同じ種類でサイズや品質などの等級だけが違う製品の原価を計算する方法です。まず全体を1本の総合原価計算でまとめて計算し、完成品総合原価を等価係数×数量で求めた積数の比で各等級へ按分します。組ごとに分けて計算する組別原価計算とは、按分するタイミングが違います。
基本情報
| 分類 | 総合原価計算のうち、同じ種類で規格(等級)だけが違う製品を扱う型 |
|---|---|
| 何を表すか | 1本で計算した完成品総合原価を、どの等級にどれだけ配分するかを決める按分の方法 |
| 計算式(求め方) | 積数=等価係数×完成量。各等級の按分原価=完成品総合原価×自等級の積数÷積数合計 |
| 使う場面 | 同じ工場で規格違い(S・M・Lサイズなど)の製品を並行して作っているとき |
| 試験での問われ方 | 等価係数と完成量から積数を計算し、完成品総合原価を各等級へ按分させる出題 |
計算式・具体例
等級製品A(等価係数1.0・完成300個)とB(等価係数0.8・完成250個)に、完成品総合原価250,000円を按分する場面です。
| 求めるもの | 式 | 数値例 |
|---|---|---|
| 積数(等級ごと) | 等価係数×完成量 | A:1.0×300個=300、B:0.8×250個=200(合計500) |
| 各等級の按分原価 | 完成品総合原価×自等級の積数÷積数合計 | A:250,000×300/500=150,000円、B:250,000×200/500=100,000円 |
| 単位原価 | 按分原価÷完成量 | A:150,000÷300=500円/個、B:100,000÷250=400円/個 |
積数は「等価係数×数量」で重みづけした数量で、これで按分すると単位原価の比(500円:400円)が等価係数の比(1.0:0.8)と一致します。等級別総合原価計算は按分の作業が1回で済むため、組ごとに一から計算する組別原価計算より手順が少なくなります。
混同しやすい語との違い
- 組別原価計算 — 同種製品を一組でまとめるとの違い:本語(等級別)は同じ種類で規格だけが違う製品を1本で計算してから積数で按分し、group-costing(組別)は別の種類の製品を最初から組ごとに分けて計算します。
- 総合原価計算の型(単純/工程別/組別/等級別)との違い:process-variantsは4つの型を見分ける入口、本語はそのうち等級別総合原価計算1つを掘り下げた語です。
試験でのよく問われ方
- 等価係数と完成量から積数を計算させ、完成品総合原価を各等級へ按分させる出題。
- 按分後の単位原価の比が等価係数の比と一致するかを検算させる出題(等級別か組別かの判定込み)。
ミニ演習(3問・即時採点)
Q1. 等級製品A(等価係数1.0・完成300個)とB(等価係数0.8・完成250個)の積数はいくらですか?(答えを見る)
積数は等価係数×完成量です。A:1.0×300個=300、B:0.8×250個=200になります。
Q2. 完成品総合原価250,000円を、積数A300・B200(合計500)で按分すると、Bの按分原価はいくらですか?(答えを見る)
Bの按分原価は250,000×200/500=100,000円です。Aは250,000×300/500=150,000円になります。
Q3. 組別総合原価計算との違いは何ですか?(答えを見る)
組別総合原価計算は別の種類の製品を組ごとに計算し、等級別総合原価計算は同じ種類で規格だけが違う製品を1本で計算してから積数で按分します。
関連
- ガイドで学ぶ:総合原価計算(等級別・組別・工程別)
- 関連する用語:組別原価計算 — 同種製品を一組でまとめる/総合原価計算の型(単純/工程別/組別/等級別)/完成品換算量
- 解いて定着:総合原価計算ドリル