配賦差異の処理(当期損益・比例配分)

予定配賦と実際のズレは差異です。全額損益か、仕掛・製品・売上原価へ比例配分か、指示で処理が変わります。

当期損益処理

仕訳例(当期損益処理)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
3/31売上原価18,000差異18,000
3/31売上原価36,000差異36,000

比例配分

配分対象:期末残の仕掛品・製品・売上原価(その他の指定があれば指示に従う)。

配分比:各勘定の金額比で按分。

仕訳例(比例配分の一例)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
3/31仕掛品4,000差異18,000
3/31製品6,000
3/31売上原価8,000

配分額・比率は問題文の金額に応じて計算します。

対話で理解しよう — 期末の過不足差異の処理

現場エピソード:今期の配賦差異が不利 36,000円。期末の在庫構成は、仕掛品20%、製品30%、売上原価50%の価値比率でした。

ハル:「差異の按分処理なら、仕掛品7,200円、製品10,800円、売上原価18,000円に配れます。軽微なら全部売上原価に一括処理も可ですね」

椿先生:「その通り。按分の根拠は期末残高配賦額。試験では指示に従い、実務では重要性比較可能性を優先します。」

定義・判断の物差し

  1. あなたの期末構成比で、差異24,000円(有利)を按分した場合の各額を概算しましょう。
  2. 一括処理のメリット/デメリットを1つずつ挙げましょう。
  3. 翌期、差異を小さくするために見直す配賦基準率設定のアイデアを1つ書きましょう。

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