単一配賦率 vs 部門別配賦率 — どちらが良い?

単一配賦率は簡便、部門別配賦率は精度。目的に合わせた選択が大切です。

機械部門:うちは機械時間で動くコストが多い。

組立部門:こちらは作業時間が主要なドライバーです。

経理:このように部門で性格が違うと、部門別配賦率の方が目的適合的になります。

仕訳例

仕訳例(予定配賦:単一/部門別のイメージ)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
3/31仕掛品(単一率)250,000製造間接費250,000
3/31仕掛品(機械部門)160,000製造間接費160,000
3/31仕掛品(組立部門)90,000製造間接費90,000
3/31仕掛品(成形部門)240,000製造間接費240,000

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対話で理解しよう — 全社率か部門別率か

現場エピソード:成形部は機械時間中心、包装部は作業時間中心。工場一律200円/基準で配ると、包装が過大・成形が過小になります。

ハル:「部門別率にすると、成形は機械時間250円/h、包装は作業時間180円/hなど、部門実態に合う配賦に。製品別利益の歪みが小さくなります」

椿先生:「その通り。全社一律(プラントワイド)は簡便ですが、工程差が大きいと歪みます。部門別率で実態に合わせ、必要ならさらに活動基準も検討しましょう。」

定義・判断の物差し

  1. あなたの工場で、全社一律だと配賦が歪む代表的な製品ペアを1組挙げましょう。
  2. 部門別率にした場合の配賦基準(成形=機械時間、包装=作業時間 等)を提案しましょう。
  3. 切り替えの運用コスト(記録・計算・教育)と期待効果を一言で比較しましょう。

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