単一配賦率 vs 部門別配賦率 — どちらが良い?
工場全体で1本の予定配賦率にするか、部門ごとに予定配賦率を分けるか。部門の作業内容がどれだけ違うかで判定します。
基本情報
| 分類 | 製造間接費の配賦単位を、工場全体でまとめるか部門ごとに分けるかの選択 |
|---|---|
| 何を表すか | 単一配賦率=工場全体で1本の予定配賦率。部門別配賦率=部門ごとに複数の予定配賦率 |
| 計算式(求め方) | 該当なし(式ではなく、部門の作業内容のばらつきから配賦単位を判定します) |
| 使う場面 | 各部門の作業の性質(機械中心か手作業中心か)が大きく異なるとき、部門別配賦率の採用を検討する場面 |
| 試験での問われ方 | 同じ資料から単一配賦率・部門別配賦率それぞれで配賦額を計算させ、製品原価への影響の違いを確認する出題 |
計算式・具体例
成形部は機械時間中心、包装部は作業時間中心という工場で、単一配賦率と部門別配賦率を見分ける目印です。
| 判定するもの | 判定の目印 | 具体例 |
|---|---|---|
| 単一配賦率 | 工場全体の製造間接費予算÷工場全体の基準操業度で1本の率を作る | 全部門に同じ配賦率(例:200円/時)を使う |
| 部門別配賦率 | 部門ごとの製造間接費予算÷その部門の基準操業度で率を作る | 成形部は機械時間250円/h、包装部は作業時間180円/hのように部門ごとに異なる |
工場全体で一律の配賦率を使うと、機械中心の部門も手作業中心の部門も同じ率になってしまいます。部門ごとの作業の性質に差があるほど、部門別配賦率の方が製品原価の歪みを小さくできます。
混同しやすい語との違い
- 予定配賦率との違い:本語は「単一か部門別か」という配賦単位の選択、overhead-rateは予定配賦率そのものの計算方法です。
- 補助部門費の配賦(直接配賦法・相互配賦法)との違い:部門別配賦率を使うと決めたあと、補助部門費をどう製造部門へ配るかを扱うのがdepartmental-allocationです。
- 配賦基準との違い:配賦基準は「何を基準に配るか」、本語は「配賦率を工場全体で1本にするか部門ごとにするか」です。
試験でのよく問われ方
- 部門ごとの作業内容(機械中心・手作業中心)の記述から、単一配賦率と部門別配賦率のどちらが適切かを判定させる出題。
- 同じ製造間接費・操業度データから、単一配賦率と部門別配賦率それぞれで配賦額を計算し、差を確認させる出題。
ミニ演習(2問・即時採点)
Q1. 部門ごとの作業内容が大きく異なる工場で、製品原価の歪みを小さくできるのはどちらですか?(答えを見る)
部門別配賦率です。部門ごとに作業の性質が違うほど、実態に合った配賦になり歪みが小さくなります。
Q2. 単一配賦率の計算式として正しいものはどれですか?(答えを見る)
工場全体の製造間接費予算÷工場全体の基準操業度です。部門ごとに分けず、工場全体で1本の率を作ります。
関連
- ガイドで学ぶ:部門別原価計算(直接配賦法・相互配賦法)
- 関連する用語:予定配賦率/配賦基準/補助部門費の配賦(直接配賦法・相互配賦法)
- 解いて定着:部門費配賦ドリル