労務費・経費の基本計算
形に当てはめると迷いません。労務費＝時間×賃率、経費＝数量×単価を、割増や内訳も含めて丁寧に見ていきましょう。
労務費の型（時間×賃率）
- 基本式：労務費 = 実作業時間 × 賃率
- 割増賃金：基本賃率 × 割増率 × 対象時間（時間外20%など）
- 手待時間などの扱いは設問指示に従います（多くは間接労務）。
例）8.0時間 × 1,600円/時 = 12,800円
作業時間の内訳
- 実作業時間（直接作業）
- 付随作業・段取り（多くは直接に含めます。指示に従う）
- 手待・休憩・教育（多くは間接労務）
時間区分が与えられたら、まず合計時間と直接作業時間を落ち着いて拾いましょう。
経費の型（数量×単価）
- 電力料 = 使用量（kWh）× 単価（円/kWh）
- 外注加工費 = 加工数量 × 単価
- 特許使用料 = 使用回数（台数）× 単価
製品個別に追跡しない経費は、製造間接費に集計してあとで配賦します。
ミニ例題
- 基本賃率1,800円/時・実作業6.5時間・時間外割増25%で2時間
- 電力 1,200kWh × 18円/kWh
労務費： 基本分 6.5×1,800 = 11,700円。割増 1,800×0.25×2 = 900円。合計 12,600円
経費： 1,200 × 18 = 21,600円
間接労務・間接経費の扱い
- 監督者賃金や工場全体の電力などは間接として、製造間接費に集計します。
- 合理的な基準で各製品へ配賦します（配賦率は別章）。
ミニ小問
- 実作業7.0時間・賃率1,700円/時。労務費は？（円）
- 時間外割増20%で1.5時間、基本賃率1,600円/時。割増賃金は？（円）
- 工場全体の電力料は直接経費か、間接経費か？
解答
1) 7.0 × 1,700 = 11,900
2) 1,600 × 0.2 × 1.5 = 480
3) 多くは間接経費（製造間接費に集計）
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