社債発行差金
社債発行差金は、社債を割引発行した際の差額を、旧基準で繰延資産として計上していた勘定科目です。現行の会計基準(2006年の金融商品会計基準の改正)ではこの勘定は使われなくなり、差額は社債の帳簿価額に直接反映させる償却原価法(発行者側の処理として1級)で扱います。この語は、古い教材を読むときのために用語集に残しています。
基本情報
| 分類 | かつて使われていた勘定科目(現行基準では使用しない。旧基準で繰延資産として計上) |
|---|---|
| 何を表すか | 社債を割引発行した際の額面との差額を、旧基準で繰延資産として計上したもの |
| 計算式・見分け方 | 現行基準では社債発行差金という勘定を使わず、差額は社債の帳簿価額に直接反映させる(発行者側の処理は1級) |
| 使う場面 | 古い教材・2006年改正前の過去問を読むとき |
| 試験での問われ方 | 現行の2級試験では出題されません。現行の償却原価法との対応関係を確認する程度です |
仕訳例
| 区分 | 旧基準(〜2006年改正前) | 現行基準 |
|---|---|---|
| 差額の計上場所 | 社債発行差金(繰延資産として区分掲記) | 社債の帳簿価額に直接含める |
| 償却方法 | 定額法による期間配分 | 償却原価法(発行者側の処理として1級) |
| 財務諸表の表示 | 資産の部に独立掲記 | 社債(負債)の帳簿価額に純額表示 |
旧基準では、割引発行の差額を社債発行差金という独立の資産科目に計上し、期間配分していました。現行基準ではこの差額を社債そのものの帳簿価額に直接組み込む償却原価法へ一本化されており、社債発行差金という科目は使いません。
混同しやすい語との違い
- 社債との違い:社債は投資家側の保有処理を2級で学びますが、社債発行差金は現行基準にない廃止済みの勘定です。
- 繰延資産との違い:社債発行差金は旧基準で繰延資産の一種として計上されていましたが、現行の繰延資産(開業費・創立費など)とは扱いが異なります。
- 償却原価法(実効利子法)との違い:現行基準では、旧・社債発行差金が担っていた差額調整を償却原価法が代替しています。
試験でのよく問われ方
- 2級では社債発行差金は出題対象外です。現行の償却原価法との対応関係を理解しておけば十分です。
- 古い過去問で見かけた場合は、現行基準の社債の帳簿価額(償却原価)に読み替えます。
ミニ演習(2問・即時採点)
Q1. 社債発行差金という勘定について、正しいものはどれですか?(答えを見る)
2006年の金融商品会計基準の改正前に使われていた、現行基準では廃止済みの勘定です。
Q2. 現行の会計基準で、社債の割引発行差額はどのように処理しますか?(答えを見る)
社債の帳簿価額に直接反映させる償却原価法で処理します。発行者側の処理は1級の範囲です。
関連
- 関連する用語:社債/繰延資産/償却原価法(実効利子法)
- 2級の範囲で学ぶ:有価証券(満期保有目的債券・定額法)