償却原価法(実効利子法)

定義:金融負債・資産の帳簿価額を実効利率で配分する方法。使い所:割引発行社債等で利息費用と差額償却を適正に計上します。

仕訳例(償却原価法)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
期中社債利息, 社債発行差金償却28, 2当座預金30

対話で深める:償却原価法(実効利子法)

現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):

現場エピソード(単位:万円・個・% など):

帳簿価額980、実効利率2.0%、表面利率1.0%、額面1,000。利息費用は19.6(=980×2%)。受取利息の支払は10(=1,000×1%)。差額9.6は差金の償却。

ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?

先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。

ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。

先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。

判断基準とチェック
  • 費用=期首帳簿価額×実効利率
  • 現金利息=額面×表面利率
  • 差額は差金の償却(帳簿価額を期末更新)
  • 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
  • チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
  • チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
  • チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?

ショート対話:
後輩:額面利率との差は?
先輩:実効利率×期首帳簿価額=利息費用、支払利息との差額は差金償却として処理します。

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