資本連結
資本連結は、親会社が子会社の支配を獲得した日に、親会社の投資(子会社株式)と子会社の資本(資本金・利益剰余金など)を相殺消去する連結会計の手続きです。投資が子会社の純資産を上回る差額はのれんになります。100%取得していない場合は、非支配株主に対応する部分を非支配株主持分として区別します。
基本情報
| 分類 | 支配獲得日に行う連結修正仕訳(貸借対照表科目の相殺消去) |
|---|---|
| 増えるとき | 借方に子会社の資本(資本金・利益剰余金)とのれんを計上するとき |
| 減るとき | 貸方に子会社株式(親会社の投資)を消去するとき。非支配株主がいる場合は非支配株主持分も貸方に計上する |
| 代表的な相手科目 | 子会社株式・のれん・非支配株主持分 |
| 試験での問われ方 | 取得した株式の対価と、子会社の資本金・利益剰余金(純資産)から、のれん(または非支配株主持分)の金額と連結修正仕訳を計算させる出題 |
仕訳例
P社が支配獲得日にS社の発行済株式の100%を600,000円で取得した場面です(同日のS社の純資産は資本金400,000円と利益剰余金150,000円)。
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 支配獲得日 | 資本金 利益剰余金 のれん | 400,000 150,000 50,000 | 子会社株式 | 600,000 |
確認:S社純資産=資本金400,000+利益剰余金150,000=550,000です。投資600,000が純資産550,000を上回る差額50,000がのれんになります。100%取得なので非支配株主持分は生じません。80%取得のような部分所有では、純資産のうち非支配株主に対応する額を非支配株主持分として貸方に計上し、のれんは投資と親会社持分に対応する額(純資産×親会社割合)との差額で求めます。
混同しやすい語との違い
試験でのよく問われ方
- 取得した株式の対価と、子会社の資本金・利益剰余金(純資産)から、のれんの金額を計算させる出題。
- 100%取得・部分所有(非支配株主あり)のいずれについても、投資と相殺する子会社の資本の範囲を判定させる出題。
ミニ演習(3問・即時採点)
Q1. 資本連結で相殺消去する組み合わせはどれですか?(答えを見る)
資本連結は、支配獲得時に親会社の投資(子会社株式)と子会社の資本(資本金・利益剰余金)を相殺消去し、差額をのれんとします。売上高と売上原価・債権債務の相殺は成果連結で行います。
Q2. P社がS社株式100%を600,000円で取得した。S社の純資産は資本金400,000円と利益剰余金150,000円である。のれんはいくらですか?(答えを見る)
のれん=投資600,000−子会社純資産(400,000+150,000=550,000)=50,000円です。
Q3. 資本連結の相殺消去仕訳で、貸方に計上する科目はどれですか(100%取得の場合)?(答えを見る)
100%取得の資本連結では、借方に子会社の資本(資本金・利益剰余金)とのれん、貸方に子会社株式を計上します。非支配株主がいる場合は、貸方に非支配株主持分も計上します。
関連
- ガイドで学ぶ:連結会計(資本連結・非支配株主持分・のれん・成果連結・未実現利益消去・連結精算表)
- 関連する用語:非支配株主持分/のれん/連結精算表
- 解いて定着:ミニ問題(連結の基礎)