商業簿記ミニ問題集
短時間で解けるセット演習を、基礎固めから応用確認まで並べています。学習順の目安を見ながら、仕訳や計算式を紙に書いて反復し、章末ドリルへつないでいきましょう。
このページの使い方
- 初学者は「基礎固め」から順に進み、商品売買と金融商品の型を先に固めます。
- 各セットは 3〜7 分が目安です。答えを見る前に、仕訳・計算式・表示区分を自分で書き出して確認します。
- 答えを見たあとは、各セットの「見分けるメモ」で、なぜそうなるか・何と混同しやすいかも確認します。
- 1回で正答できなかった論点は、関連用語を確認してから 章末ドリル へ進みます。
テーマ別目次
基礎固め
第1問で落としやすい基本論点を、短いセットで往復していきます。
セットA(売上原価・表示)
目安: 3〜5分。売上原価の基本式と表示区分をまとめて確認します。
-
期首棚卸高120、当期仕入480、期末棚卸高140。売上原価はいくら?
答えを見る
460(=120+480−140)
-
三分法の期末仕訳として正しいのはどれ?
解説を見る
期末は「仕入 / 繰越商品(期末棚卸高)」。期首はその逆です。
-
仕入返品20と仕入割戻10がある。表示上、当期仕入500はどう整理する?
解説を見る
仕入の控除項目として純額にします。500−20−10=470です。
-
試算表でまず確認すべき科目の組合せは?
解説を見る
繰越商品・仕入・売上です。売上原価の算定と表示に直結します。
-
売上高1,000、売上原価460。売上総利益はいくら?
答えを見る
540(=1,000−460)
- 売上原価は「期首棚卸高 + 当期仕入 − 期末棚卸高」の順で固定して置くと迷いません。
- 三分法の振替は、期首と期末で借方・貸方が逆になります。
次はこのドリルでまとめて確認します。
帳票読取(試算表・売上原価)
目安: 5分。試算表から売上原価と表示を読み取る練習です。
次の試算表抜粋を用いて答えなさい。
| 科目 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 繰越商品(期首) | 120 | |
| 仕入 | 480 | |
| 売上 | 1,000 | |
| 繰越商品(期末) | 140 |
-
売上原価はいくら?
答えを見る
460(=期首120+仕入480−期末140)
-
期末振替の正しい仕訳はどれ?
解説を見る
繰越商品/仕入(期首120)、仕入/繰越商品(期末140)です。
-
売上総利益はいくら?
答えを見る
540(=売上1,000−売上原価460)
-
表示で注意する点は?
解説を見る
売上原価はP/L、繰越商品はB/S(棚卸資産)です。仕入返品・割戻は純額処理します。
-
期末振替後、仕入勘定の残高は何を表す?
答えを見る
売上原価(期首+当期仕入−期末)を表します。
- 帳票読取では、最初に「期首繰越商品・仕入・売上・期末繰越商品」の4つを拾うと型が崩れません。
- 繰越商品は貸借対照表、売上原価と売上総利益は損益計算書で確認します。
次はこのドリルでまとめて確認します。
帳票読取(試算表・売上原価)第2セット
目安: 5分。数値が変わっても同じ型で解けるかを確認します。
次の試算表抜粋を用いて答えなさい。
| 科目 | 借方 | 貸方 |
|---|---|---|
| 繰越商品(期首) | 150 | |
| 仕入 | 600 | |
| 売上 | 1,200 | |
| 繰越商品(期末) | 180 |
-
売上原価はいくら?
答えを見る
570(=150+600−180)
-
期末振替の正しい仕訳はどれ?
解説を見る
繰越商品/仕入(期首150)、仕入/繰越商品(期末180)です。
-
売上総利益はいくら?
答えを見る
630(=売上1,200−売上原価570)
-
仕入返品20・仕入割戻15がある場合、仕入の純額はいくら?
答えを見る
565(=600−20−15)
-
期末振替後、仕入勘定の残高は何を表す?
答えを見る
売上原価(期首+当期仕入−期末)を表します。
- 数値が変わっても、売上原価の式と期末振替の向きは同じです。
- 返品・割戻が出たら、売上原価や表示を考える前に仕入を純額へ直します。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットB(手形:受取・裏書・割引)
目安: 4〜6分。受取手形の回収・裏書・割引をまとめて区別します。
-
売掛金100の回収として受取手形を受け取った。仕訳は?
答えを見る
受取手形100 / 売掛金100
-
買掛金100の支払として、保有する受取手形を裏書譲渡した。仕訳は?
答えを見る
買掛金100 / 受取手形100
-
受取手形100を銀行で割引し、割引料2が差し引かれた。仕訳は?
答えを見る
当座預金98, 手形売却損2 / 受取手形100 です。割引は資金化なので現金が増え、差額2は割引料として損失処理します。
-
裏書譲渡した手形が満期回収された。自社の仕訳は必要?
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不要です。裏書後は相手先が満期回収するため、自社ではその時点で新たな仕訳を切りません。
-
表示区分として正しい組み合わせは?
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受取手形=流動資産、支払手形=流動負債です。割引手形は注記等に留意します。
- 裏書は債務の決済、割引は資金化です。現金が増えるかどうかで切り分けると速くなります。
- 割引では、受け取る現金と手形額面との差額を手形売却損で処理します。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットB2(手形:満期回収・不渡・表示)
目安: 3〜5分。満期回収と不渡時の判断を、表示とあわせて整理します。
-
裏書は現金の増加を伴わず、割引は現金の増加を伴う。正しい?
答えを見る
正しいです。裏書は債務の決済手段、割引は資金化です。
-
裏書した手形が不渡となった場合、支払先から遡求される可能性がある。正しい?
答えを見る
正しいです。買掛金の復活や負担発生に注意します。
-
受取手形100を満期まで保有し、当座預金へ入金された。仕訳は?
答えを見る
当座預金100 / 受取手形100 です。
-
割引した手形でも、不渡時には銀行から請求される可能性がある。正しい?
答えを見る
正しいです。割引後も遡求を受ける可能性があるため、不渡時の負担に注意します。
-
受取手形を売掛金と区別して管理するとき、追加で確認したい代表項目は?
答えを見る
満期日です。回収時期と不渡リスクの管理に直結します。
- 満期まで保有した手形は、回収時に「当座預金 / 受取手形」となります。
- 不渡論点では、遡求される可能性があるかを先に意識すると判断しやすいです。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットC(売買目的有価証券:評価と売却)
目安: 4〜6分。売買目的有価証券の取得・評価・売却を5問で固めます。
-
売買目的有価証券100を購入し、手数料2を支払った。仕訳は?
答えを見る
売買目的有価証券102 / 当座預金102 です。取得時の手数料2も、まずは取得原価に含めて帳簿価額へ乗せます。
-
期末時価が5上昇した。評価仕訳は?
答えを見る
売買目的有価証券5 / 有価証券評価益5 です。売買目的は期末に時価評価し、評価差額を当期損益へ入れます。
-
帳簿価額100の売買目的有価証券を110で売却。仕訳は?
答えを見る
当座預金110 / 売買目的有価証券100, 有価証券売却益10 です。売価110と帳簿価額100の差額10を売却益で受けます。取得原価や時価の印象ではなく、その時点の帳簿価額と比較します。
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満期保有目的債券の期末評価について正しいのは?
答えを見る
原則として評価替えを行わず、償却原価法で処理します(2級範囲の型)です。短期売買が目的ではないので、売買目的有価証券のような時価評価はしません。まず保有目的を見て、次に評価方法を決めます。
-
表示区分として正しいのは?
答えを見る
売買目的有価証券=流動資産です(短期保有が前提です)。長期保有を前提とする投資有価証券と混同せず、保有目的から表示区分を判定します。
- 売買目的有価証券は、取得後に時価評価し、評価損益まで当期損益へ反映します。
- 売却益は、売価と帳簿価額の差で考えると整理しやすいです。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットC2(満期保有目的債券:償却原価法)
目安: 3〜5分。時価評価しない論点と、償却原価法の考え方を切り分けます。
-
満期保有目的債券の期末評価について正しいのは?
答えを見る
原則として評価替えを行わず、償却原価法で処理します(2級範囲の型)です。満期まで持つ前提なので、毎期の時価変動ではなく取得時差額を期間配分します。保有目的を先に見れば、売買目的との取り違えを防げます。
-
満期保有目的債券の期末評価は時価評価である。正しい?
答えを見る
誤りです。原則として償却原価法で処理し、期末に時価評価はしません。時価評価するのは売買目的有価証券の型です。設問で「満期まで保有」が見えたら、まず時価評価を外します。
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額面100、取得価額98の満期保有目的債券。差額2は満期までどう考える?
答えを見る
利息調整額として期間配分し、帳簿価額を額面へ近づけます。98で安く買っているので、差額2は後から受け取る利息分のように配分します。割引取得かどうかを先に判定すると整理しやすいです。
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額面100、取得価額102の満期保有目的債券。差額2はどう扱う?
答えを見る
利息の前払的部分として期間配分し、帳簿価額を額面へ近づけます。102で高く買っているので、差額2は先に払いすぎた利息分を少しずつ減らす考え方です。割引取得と逆向きになる点を確認します。
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売買目的有価証券と満期保有目的債券で、期末処理の最大の違いは?
答えを見る
売買目的は時価評価して評価損益を計上し、満期保有目的は償却原価法で処理する点です。どちらも有価証券でも、保有目的で期末処理が分かれます。まず目的、次に評価方法の順で見ます。
- 満期保有目的債券は、時価ではなく償却原価法で帳簿価額を額面へ近づけていきます。
- 額面との差額は、割引なら利息の後払い分、プレミアムなら前払い分として期間配分します。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットD(引当金:設定と戻入)
目安: 3〜5分。差額補充の考え方を先に定着させます。
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前期末の貸倒引当金残高40、当期末見積高60。設定仕訳の金額は?
答えを見る
貸倒引当金繰入20 / 貸倒引当金20 です。必要残高60に対して今ある残高が40なので、足りない20だけを補充します。全額60をそのまま繰り入れない点に注意します。
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前期末の貸倒引当金残高60、当期末見積高45。戻入仕訳の金額は?
答えを見る
貸倒引当金15 / 貸倒引当金戻入15 です。必要残高45より15多く積みすぎているので、その超過分を戻します。見積額と既存残高を比べて、増やすか減らすかを先に決めます。
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当期の賞与見積額120。設定仕訳は?
答えを見る
賞与引当金繰入120 / 賞与引当金120 です。当期勤務に対応する将来支給分を、当期の費用と負債で見越します。実際の支払時ではなく、決算時に見積計上する点が先です。
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当期売上800、保証率2%の製品保証引当金。設定仕訳は?
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製品保証引当金繰入16 / 製品保証引当金16 です。売上800に保証率2%を掛けて16を見積計上します。保証対応は将来でも、原因は当期売上にあると考えます。
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見積が過大だった場合の処理は?(翌期)
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引当金 / 引当金戻入 です。貸倒なら「貸倒引当金戻入」を使います。翌期に必要額より余っていれば、費用を戻す方向で処理します。引当金の増減は、常に期末必要額との差で見ます。
- 引当金は「期末に必要な残高」と「今ある残高」の差額で考えると、繰入か戻入かを判定しやすいです。
- 貸倒・賞与・製品保証は、どの費用に対応する見積負債かをセットで覚えます。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットE(固定資産:月割)
目安: 3〜5分。取得月と除却時の処理を混同しないための確認です。
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4月1日取得の備品(取得原価1,200、残存価額0、耐用年数6年、定額法)。当期(4〜3月)の減価償却費はいくら?(月割)
答えを見る
200です。年額=1,200÷6=200、4月取得なので当期は12/12です。
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10月1日取得なら、同じ備品の当期減価償却費はいくら?
答えを見る
100です。年額200×6/12で計算します。
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帳簿価額300の備品を現金280で売却した。差額は何とする?
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固定資産売却損20です。比較するのは取得原価ではなく帳簿価額300と売価280です。売却時は、まず帳簿価額を基準に損益を判定します。
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固定資産の取得時に付随費用がある。取得原価に含める? 含めない?
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取得原価に含めます。使用可能状態にするまでの支出として扱います。運搬費や据付費は取得のために不可欠なので、当期費用にはしません。まず使用可能になる前か後かで切り分けます。
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資本的支出と収益的支出の違いを一言でいうと?
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資本的支出は価値・耐用年数を高める支出、収益的支出は通常の維持修繕です。能力アップや寿命延長なら資産、現状維持なら費用と考えると判定しやすいです。
- 月割は、先に年額を出してから在月数を掛ける順で考えると計算ミスを減らせます。
- 売却損益は、売価と帳簿価額との差で判定します。取得原価との差ではありません。
次はこのドリルでまとめて確認します。
論点別の補強
頻出の横断論点を短時間で確認し、苦手分野だけを再演習しやすくしています。
セットF(社債・株式:基本)
目安: 3〜5分。社債発行差金と純資産の表示を確認します。
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額面1,000の社債を発行価額980で発行した。仕訳は?
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現金980, 社債発行差金20 / 社債1,000 です。社債発行差金は発行時に借方で計上し、後で償却していきます。
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社債の利払日、利息20を現金で支払った。仕訳は?
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支払利息20 / 現金20
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社債発行差金2を定額法で当期分償却した。仕訳は?
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支払利息2 / 社債発行差金2
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株式100株(1株500)を現金払込で発行。仕訳は?
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現金50,000 / 資本金50,000
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表示区分として正しいのは?
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社債=固定負債、資本金=純資産です。
- 社債発行差金は、発行時に借方で持ち、毎期の償却で支払利息へ振り替えます。
- 社債は負債、株式発行で増える資本金は純資産です。表示区分を一緒に確認します。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットG(消費税:税抜方式)
目安: 3〜5分。仮払・仮受の流れを短く確認します。
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商品1,100(税抜1,000・税100)を掛で仕入。仕訳は?(税抜方式)
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仕入1,000, 仮払消費税100 / 買掛金1,100
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商品2,200(税抜2,000・税200)を掛で販売。仕訳は?(税抜方式)
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売掛金2,200 / 売上2,000, 仮受消費税200
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期末整理で仮受300・仮払260を相殺。差額の処理は?
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仮受消費税300, 仮払消費税260 / 未払消費税40 です。仮受の方が多いので、差額40は納付すべき税額として負債に残ります。
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預金利息10を受け取った(非課税)。仕訳は?
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現金10 / 受取利息10 です。預金利息は非課税取引なので、仮払消費税・仮受消費税は動きません。
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税込方式では、仮払・仮受の勘定を通常用いない。正しい?
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正しいです。税額は仕入・売上に含めて処理し、期末にまとめて調整します。
- 税抜方式は、本体価格と消費税を分けて記帳します。
- 非課税取引や不課税取引では、仮払消費税・仮受消費税を動かしません。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットH(リース会計:借手)
目安: 4〜6分。資産計上と債務返済の流れを確認します。
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利用開始日に計上する仕訳は?(価額1,000、同額で認識)
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リース資産1,000 / リース債務1,000 です。使う権利を資産、将来支払う義務を負債で受けます。購入時の未払金と同じく、資産と負債を同時に立てる型です。
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期中支払200(うち利息20相当)。仕訳は?
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支払利息20, リース債務180 / 当座預金200 です。支払額200を利息部分20と元本返済部分180に分けます。全額を費用にしない点が典型的な誤りです。
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期末の減価償却費200(定額)。仕訳は?
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減価償却費200 / 減価償却累計額200 です。リース料の支払とは別に、資産側では減価償却が進みます。債務返済と資産償却を分けて考えるのが順番です。
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利息と元本の区分は何で決まる?
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期首帳簿価額×実効利率=利息費用です。支払額との差額で元本(リース債務)を減少させます。
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リース債務は貸借対照表でどこに表示される?
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返済期限に応じて流動負債または固定負債に表示します。1年以内返済分は流動、1年超は固定で切り分けます。未払金のように一括で見ず、返済期限を確認します。
- リース料の支払額は、利息費用と元本返済額に分けて考えます。
- リース資産の減価償却と、リース債務の返済は別々に進む流れです。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットI(外貨建取引:決済差額)
目安: 3〜5分。決済差額と期末換算の役割を区別します。
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外貨建売掛金1,000(契約時1,000換算)。決済時980入金。差額の仕訳は?
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当座預金980, 為替差損20 / 売掛金1,000 です。計上時より円高になり、受け取る円貨が減るので差額20は損になります。まず計上時レートと決済時レートを比べ、入金円貨が増減どちらかを見ます。
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決済時に差額が利益となる場合の勘定科目は?
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為替差益です。期末換算後の円換算額が帳簿価額より増えれば利益、減れば損失です。増減の向きだけ先に判定すると、借貸を決めやすくなります。
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期末に外貨建金銭債権を換算する目的は?
解説を見る
期末の実勢レートで評価し、翌期の決済差額の歪みを避けるためです。
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外貨建買掛金の決済で支払額が帳簿価額より少なかった。差額は何とする?
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為替差益です。期末でいったん換算し直した帳簿価額より少ない支払で済んだので、その差額が利益になります。決済時は、直前の帳簿価額と比較します。
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換算替えをした売掛金は、翌期決済時に何と比較する?
答えを見る
期末換算後の帳簿価額と実際入金額を比較します。最初の取引レートに戻らず、直近の帳簿価額から増減を見るのがポイントです。
- 決済差額は、契約時または期末換算後の帳簿価額と実際の受払額との差で判断します。
- 期末換算は、翌期の為替差損益を正しい出発点から計算するために行います。
関連: 為替差損益
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットJ(在庫計算法:移動平均・先入先出)
目安: 3〜5分。在庫評価方法が売上原価へ与える影響を押さえます。
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移動平均法の単価更新式は?
答えを見る
(在庫数量×旧単価+入荷数量×仕入単価)÷(合計数量)です。
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先入先出法の期末在庫単価は何に近い?
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最新の入荷単価です。新しい在庫が残ると考えます。古い在庫から先に払い出す前提なので、残るのは後から入った在庫です。
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インフレ局面で先入先出法を採用すると売上原価は?
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低めに出やすく、在庫は高めに評価されやすいです。古い安い単価が先に売上原価へ流れるためです。売上原価と期末在庫は逆方向に動くと押さえます。
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継続記録法でよく採用されるのは?
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移動平均法です。仕入のたびに平均単価を計算し直して、その後の払出に使います。期末一括で平均する総平均法と混同しないようにします。
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期末一括で在庫を評価する場面で、比較対象として思い出したい方法は?
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先入先出法です。払い出し順序の仮定が得点源になります。先に入ったものから先に出るので、残るのは新しい在庫です。
- 移動平均法は入荷のたびに単価を更新し、先入先出法は古い在庫から払い出すと考えます。
- インフレ局面では、先入先出法だと売上原価が低め、期末在庫が高めに出やすいです。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットK(返品・割戻と表示)
目安: 3〜5分。控除項目と営業外処理の違いを整理します。
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売上返品30があった。表示の考え方は?
答えを見る
売上の控除項目として純額表示にします。営業外費用ではなく、売上高そのものを減らす項目です。返品・割戻・値引はまず純額表示の仲間かを確認します。
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仕入返品10・仕入割戻5。仕入500の表示上の金額は?
答えを見る
485(=500−10−5)です。返品と割戻はいずれも売上の控除なので足さずに引きます。総額から控除項目を順に差し引く形で整理します。
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仕入割引はどこで処理する?
答えを見る
営業外収益です。金融的性格があるためです。仕入の控除ではない点が、仕入返品や仕入割戻との違いです。
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売上割引はどこで処理する?
答えを見る
営業外費用です。金融的性格があるためです。売上の控除ではなく、早期回収のための利息的負担として処理します。
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売上割戻と売上割引で、売上高の表示へ直接影響するのはどちら?
答えを見る
売上割戻です。売上の控除項目として扱います。売上割引は営業外費用なので、名前が似ていても表示が違います。
- 返品・割戻は、売上や仕入の純額表示に直結する控除項目です。
- 割引は金融的性格があるため、営業外収益・営業外費用で扱います。
関連: 売上返品・割戻 ・ 仕入返品・割戻 ・ 仕入割引 ・ 売上割引
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットL(引当金:返品調整・退職給付)
目安: 3〜5分。見積計上と実際発生時の処理を往復します。
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期末、返品見込12。設定仕訳は?
答えを見る
返品調整引当金繰入12 / 返品調整引当金12
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実際の返品10。処理は?(売上側)
答えを見る
返品調整引当金10 / 売上10 です。期末に見積計上していた分を、実際の返品時に取り崩して売上を減らします。
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当期の退職給付見積80。設定仕訳は?
答えを見る
退職給付費用80 / 退職給付引当金80
-
見積過大が判明し、5取崩。仕訳は?
答えを見る
退職給付引当金5 / 退職給付引当金戻入5 です。必要額より多く積んでいた部分は、当期の利益を戻す形で戻入します。
-
返品調整引当金は、何に備えて設定する引当金?
答えを見る
翌期以降に発生が見込まれる返品による損失に備える引当金です。
- 返品調整引当金は将来返品の見積り、実際の返品処理そのものとは区別して考えます。
- 収益認識の返金負債と似ていますが、このセットでは従来論点としての返品調整引当金を確認しています。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットM(減損損失:兆候と処理)
目安: 3〜5分。減価償却との違いを短く確認します。
-
減損損失の発生要因は?(端的に)
答えを見る
回収可能価額が帳簿価額を下回るときです。通常の減価償却では吸収できない価値下落が起きたと判断します。まず帳簿価額と回収可能価額を比べます。
-
減損認識仕訳(建物300の減額)は?
答えを見る
減損損失300 / 建物300
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減価償却との違いは?
解説を見る
減価償却は期間配分、減損は価値の急減に着目する処理です。
-
売却時の仕訳(簿価550を500で売却)
答えを見る
当座預金500, 固定資産売却損50 / 建物550 です。比較基準は取得原価ではなく、減損後を含めた帳簿価額550です。売却損益は常に現在の帳簿価額と売価で見ます。
-
減損後の減価償却は、どの金額をもとに考える?
答えを見る
減損後の帳簿価額をもとに計算します。減損で資産価値を切り下げた後は、その新しい帳簿価額から配分し直します。減損前の原価に戻らない点が重要です。
- 減価償却は通常の期間配分、減損は価値の急減への対応です。
- いったん減損したら、その後の減価償却は減損後の帳簿価額から再計算します。
関連: 減損損失
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットN(剰余金の配当・処分)
目安: 3〜5分。繰越利益剰余金からの振替を確認します。
-
配当金150、利益準備金50を積立。決議時の仕訳は?
答えを見る
繰越利益剰余金200 / 利益準備金50, 配当金150 です。配当原資は利益剰余金から出し、法定準備金分を同時に振り替えます。まず原資、次に準備金の有無を見る順で整理します。
-
未払配当金150を支払った。支払時の仕訳は?
答えを見る
未払配当金150 / 当座預金150 です。決議時に計上した配当金は、支払時には未払配当金を取り崩して決済します。決議時と支払時を分けるのが基本です。
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利益準備金の原則的積立額は?
答えを見る
配当金の1/10です(一定の上限があります)。
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純資産のどの区分が変動する?
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株主資本の内訳が変動します。
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決議時と支払時で、配当金勘定と未払配当金勘定のどちらを使う?
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決議時は配当金で振り替え、支払時は未払配当金を取り崩します。最初に株主資本の振替、次に現金支払という2段階です。1本の仕訳にまとめないようにします。
- 配当は、決議時と支払時で使う勘定が変わります。
- 利益準備金は「今回いくら積み立てるか」と「上限はいくらか」を分けて確認します。
関連: 剰余金の配当・処分
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットO(決算整理:見越・繰延・仮勘定)
目安: 4〜6分。決算整理仕訳の頻出パターンを一気に確認します。
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期末に通信費0.6が未払。決算整理仕訳は?
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通信費0.6 / 未払費用0.6
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前払保険料12のうち当期分3が費用。決算整理仕訳は?
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支払保険料3 / 前払保険料3 です。前払で資産計上していた額のうち、当期に属する3だけを費用へ振り替えます。
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受取利息2が未収。決算整理仕訳は?
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未収収益2 / 受取利息2
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前受収益6のうち当期分2を収益計上。決算整理仕訳は?
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前受収益2 / 受取家賃2 です。先に受け取っていた負債のうち、当期にサービス提供済みの2を収益へ直します。
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仮受金10の内容が売上だった。振替仕訳は?
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仮受金10 / 売上10
- 未収・未払は発生済み未決済、前払・前受は翌期分の繰延と整理すると崩れにくいです。
- 仮勘定は内容が確定したら、本来の勘定科目へ振り替えます。
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットP(銀行勘定調整表:未達事項と帳簿修正)
目安: 4〜6分。銀行残高と帳簿残高のどちらを直すかに注目します。
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未渡小切手50(帳簿は支払処理済、銀行は未処理)。調整表では「銀行残高」にどう反映する?
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銀行残高に加算します。帳簿では減少済みでも銀行ではまだ引き落とされていないため、銀行残高を帳簿側へ近づけるには足し戻します。
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銀行手数料3が通帳に記載され、帳簿未処理。帳簿修正仕訳は?
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支払手数料3 / 当座預金3
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取立手形100が銀行で取立済(通知あり)。帳簿修正仕訳は?
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当座預金100 / 受取手形100
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受取利息2が銀行で入金(帳簿未処理)。帳簿修正仕訳は?
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当座預金2 / 受取利息2
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未取立小切手40(帳簿は入金処理済、銀行は未処理)。調整表では「銀行残高」にどう反映する?
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銀行残高に加算します。帳簿では入金済みでも銀行ではまだ増えていないため、銀行残高へ40を足して一致させます。
- 未渡小切手と未取立小切手は、いずれも銀行側が未処理なので銀行残高側で調整します。
- 通帳に出ていて帳簿にないものは、帳簿修正仕訳を切るのが基本です。
次はこのドリルでまとめて確認します。
総合確認
後半論点や横断テーマを、直前確認用にまとめています。
セットQ(収益認識:履行義務・契約資産/負債・返品見積)
目安: 4〜6分。売上計上のタイミングと科目選択を確認します。
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出荷時点で支配が移転(出荷基準)。売上はいつ計上する?
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出荷時です。
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前受金100を受領し、まだ履行義務未充足。仕訳(科目例)は?
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現金100 / 契約負債100(または前受金)です。まだ役務提供前なので、受け取った対価は収益ではなく負債として持ちます。
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履行義務を充足し売上50を計上。ただし請求権は未確定。科目例は?
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契約資産50 / 売上50 です。履行は終わっているので収益は立ちますが、まだ請求権が確定していないため売掛金ではなく契約資産で受けます。
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売上100に対して、返品見積5を計上したい。収益認識の観点では何を立てる?
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返金負債(返品等による返金見積)を立てます。将来返す可能性がある部分を、最初から売上と切り分けて過大計上を防ぎます。
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代理人取引(本人ではない)で、顧客から受け取る総額200のうち手数料10のみが収益。売上として計上するのは?
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手数料10のみです。代理人取引では自社の取り分だけが収益なので、顧客から受け取る総額200をそのまま売上にしません。
- 履行前の受取は契約負債、履行済み未請求は契約資産です。
- 返品見積は返金負債、代理人取引は手数料の純額で考えると整理しやすいです。
関連: 収益認識 ・ 履行義務 ・ 契約資産 ・ 契約負債 ・ 返金負債
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットR(本支店会計:本店勘定・支店勘定・内部利益)
目安: 4〜6分。相互勘定と内部利益の基本を短く確認します。
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本店が支店へ商品200を送った(本店側の仕訳)。科目例は?
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支店勘定200 / 商品200(または繰越商品200)です。本店側では「支店勘定」で支店との往来を記録します。
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支店が本店から現金50を受け取った(支店側の仕訳)。科目例は?
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現金50 / 本店勘定50 です。支店側では、本店との往来を本店勘定で受けるので、本店側の支店勘定と鏡写しになります。
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期末に本店勘定と支店勘定を照合する目的は?
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内部取引の未達・誤記を見つけ、相殺一致させるためです。
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期末支店在庫に内部利益20が含まれていた。決算ではどうする?
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内部利益を消去し、期末は繰延して次期に戻します。
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本店集中制度と支店独立制度の違いは?(一言で)
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本店集中は本店が集約し、支店独立は支店側でも損益・財務諸表まで作成します。
- 本店側は支店勘定、支店側は本店勘定で鏡写しに記録します。
- 内部利益は、期末に消去し、必要なら次期へ繰り延べる順で整理します。
関連: 本支店会計 ・ 支店勘定 ・ 本店勘定 ・ 内部利益
次はこのドリルでまとめて確認します。
セットS(仮勘定・保証金・伝票)
目安: 3〜5分。周辺論点をまとめて短く確認します。
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用途不明の支払10を一時的に処理したい。科目例は?
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仮払金10 / 現金10 です。内容未確定のまま先に支払ったときに一時的に使います。費用か資産か未確定なら、まず仮払金で受けます。
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用途不明の入金8を一時的に処理したい。科目例は?
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現金8 / 仮受金8 です。内容未確定の入金をいったん負債的に受ける勘定です。売上か預りか不明な段階では、先に仮受金で処理します。
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差入保証金300,000を差し入れた。仕訳は?
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差入保証金300,000 / 現金300,000 です。将来返還を受ける性質があるので、費用ではなく資産で処理します。返るか返らないかを先に確認します。
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受入保証金200,000を受け取った。仕訳は?
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現金200,000 / 受入保証金200,000 です。将来返還義務があるので負債として受けます。預かった側か差し入れた側かで資産・負債が逆になります。
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伝票制度のねらいは?(一言で)
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入力・承認・集計の単位を伝票にそろえ、記帳ミスと漏れを減らすことです。現金・振替・仕入など役割別に分けることで、担当分担もしやすくなります。
- 用途不明の入出金は、まず仮勘定で一時処理し、内容確定後に本来科目へ直します。
- 保証金は返還義務の有無で、差入保証金と受入保証金を分けて考えます。
関連: 仮払金 ・ 仮受金 ・ 差入保証金 ・ 受入保証金 ・ 伝票
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セットT(企業結合・会社再編・税金:ざっくり確認)
目安: 3〜5分。後半論点の用語と表示を短く見直します。
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のれんは何を表す?(端的に)
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買収価額と受入資産・負債(純資産)の差額で、超過収益力などを表します。見えない価値をまとめて受ける差額項目で、個別資産負債に分解できない部分です。
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のれんは原則どう処理する?(2級の扱い)
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一定期間で規則的に償却し、償却額を費用処理します。無形固定資産として残し続けるのではなく、取得後に計画的に費用配分します。
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法人税等は損益計算書上どこに表示する?
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税引前当期純利益の後です。税引前と税引後を分けて表示するため、営業外費用や特別損失の中には入れません。損益計算書の下のほうで見る科目です。
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税効果会計は何を調整する考え方?
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会計上の損益と課税所得のズレ(将来差異)を調整する考え方です。将来の税負担・税軽減を、発生した期の会計に対応させるためです。
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法人税等を当期に計上するときの仕訳(科目例)は?
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法人税等 / 未払法人税等 です。未払額として負債計上し、翌期の納付へつなげます。
- のれんは買収価額と受入純資産との差額、法人税等は税引前当期純利益の後に表示します。
- 税効果会計は、会計上の損益と課税所得の将来差異を調整する発想で捉えます。
関連: のれん ・ 合併 ・ 株式交換・株式移転 ・ 法人税等 ・ 税効果会計
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