自己株式

定義:発行会社が自己の株式を取得して保有するもの。取得時は自己株式で資本控除の表示。

仕訳例(自己株式)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
取得自己株式300当座預金300
処分当座預金320自己株式300
差額自己株式処分差益20 

対話で深める:自己株式

現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):

現場エピソード(単位:万円・個・% など):

自己株式を市場から200で取得。処分時や消却時の差額は資本剰余金で処理。

ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?

先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。

ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。

先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。

判断基準とチェック
  • 自己株式は資本の控除項目
  • 処分差額は資本剰余金で処理
  • 配当の原資とはならない
  • 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
  • チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
  • チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
  • チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?

ポイント:処分差額は原則として資本剰余金区分(自己株式処分差益/差損など)で処理します。配当や準備金の処分と合わせて、剰余金の配当・処分の章も確認しましょう。

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