資本および会社取引(株式会社会計)

株式会社の「資本(株式)」が増減する取引をまとめた言い方です。2級では“どの箱(資本金・剰余金・自己株式など)が増減するか”を見抜くのがゴールです。

整理(会社取引)
テーマまず押さえること
増資(株式の発行)資本金の増加(払込金額や手数料の扱いは指示どおり)
剰余金(利益の蓄積)当期純利益→繰越利益剰余金→配当・処分の流れ
自己株式純資産の控除項目(資産ではない)
新株予約権純資産として別枠で表示(発行・行使の方向性を確認)

判断のコツ・見分け方

  • 最初に見るのは「純資産のどの箱が動くか」です。資本金・資本剰余金・利益剰余金・自己株式・新株予約権のどこが増減するかで論点を切り分けます。
  • 増資なら「資金調達」、剰余金処分なら「利益の配分」、自己株式なら「自社株の取得や処分」と考えると、同じ株式会社会計でも性質の違いが見えます。
  • 会社取引は、まず純資産の増減として整理してから細かい仕訳へ落とすと、費用や収益を誤って動かしにくくなります。

似ている論点との区別

  • 配当や剰余金処分は「費用の発生」ではなく、利益剰余金の振替です。損益計算書ではなく純資産の中で動きます。
  • 自己株式は株式という名前でも資産ではありません。純資産の控除項目として扱う点で、有価証券や投資とは別物です。
  • 増資・新株予約権・剰余金処分はすべて株主資本まわりですが、資金が入るのか、将来の権利が発生するのか、内部で利益を配分するのかが違います。

FAQ

最初に何を確認すればよいですか。
現金の増減より先に、純資産のどの項目が動く取引なのかを確認します。ここが定まると、資本金・剰余金・自己株式などの候補が絞れます。
自己株式はなぜ資産ではないのですか。
自社の株を持っていても外部から経済的便益を得る資産とは考えず、株主に返す純資産を一時的に減らしているとみるためです。
会社取引の問題で迷ったらどう整理しますか。
「資金調達」「利益の配分」「自社株の取得・処分」のどれかを先に決めると、論点の入口を外しにくくなります。

関連:株式(資本金)自己株式新株予約権剰余金の配当・処分分配可能額株主資本等変動計算書

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