意思決定の基礎(差額原価・関連原価・機会費用)

追加受注・自製外注・ボトルネックの判断は、差額原価関連原価で比較します。

定義と使い所

意思決定の基礎用語
用語定義使い所
差額原価選択肢間の原価の差額受注の可否・加工の追加有無の比較
関連原価意思決定によって将来変動しうる原価差額原価の中で意思決定に関係ある部分
埋没原価過去に発生し、意思決定で変わらない原価比較から除外(非関連)
機会費用最善案を選べないことによる利益の放棄制約下の選択(ボトルネック)評価

関連用語

対話で理解しよう — 外注か自製かの打ち合わせ

現場エピソード:部品1個あたり変動費400円、外注価格470円。追加固定費(段取り・検査)は50,000円。必要数量は1,000個です。

ハル:「自製の差額原価は400×1,000+50,000=450,000円、外注は470×1,000=470,000円。差額は20,000円自製有利。過去の設備投資などの埋没原価は無視ですね」

椿先生:「その通り。意思決定では将来キャッシュが変わるものだけを見る。差額原価・関連原価・機会費用を区別して整理しましょう。」

定義・判断の物差し

  1. あなたの案件で埋没原価に該当する費用を1つ挙げ、意思決定から除外する理由を書きましょう。
  2. 追加受注を断った場合の機会費用(別注文・休止時の節約など)を数値で示しましょう。
  3. 「やる/やらない」で変化する金額だけを並べた簡易表(3行)をノートに作りましょう。

次に読む