固定費・変動費・準固定/準変動

費用の挙動(活動量との関係)を押さえ、CVPや直接原価計算の前提を固めましょう。

定義と代表例

固定費・変動費の比較
区分定義代表例
固定費活動量の変動に関わらず総額が一定工場建物の減価償却費・工場長の月給
変動費活動量に比例して総額が増減材料費・出来高賃金
準固定費一定範囲では固定、閾値超で段階的増加監督者の増員など
準変動費固定部分+変動部分の複合電力費(基本料金+従量料金)

関連用語

対話で理解しよう — 固定費・変動費・混合費の見極め

現場エピソード:1,000枚を焼く日に、材料費は1枚あたり12円、電気代の基本料金は月30,000円+稼働に応じて1時間あたり120円の従量。人件費は1バッチあたり固定の段取り2時間+生産枚数に比例する成形時間0.5h/100枚でした。

ハル:「材料は変動費。電気代は基本料が固定、従量が変動混合費。人件費は段取りが固定、成形が変動に近いですね」

椿先生:「その通り。費用の性質を分けると、限界利益やCVP分析が機能します。混合費は分解(高低点法など)して意思決定に使いましょう。」

定義・判断の物差し

  1. あなたの工場で混合費に該当する費用を1つ挙げ、固定・変動の内訳仮説を書きましょう。
  2. 今月の生産計画が+20%になった場合、総費用の増加を固定/変動に分けて概算しましょう。
  3. 来月の値下げ判断で、限界利益(売上−変動費)を使うと何が見えるかを一言で。

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