予定配賦率

月次原価の安定化のため、事前に設定する配賦率。予算製造間接費 ÷ 基準量で求めます。

計算式と使い所

予定配賦率の式
項目
予定配賦率予算製造間接費 ÷ 配賦基準量(作業時間・機械時間 等)
当月配賦額予定配賦率 × 実際基準量

実際発生額との差は配賦差異として処理します。

仕訳例

仕訳例(予定配賦の適用)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
3/31仕掛品200製造間接費200
3/31仕掛品84,000製造間接費84,000

関連用語

対話で理解しよう — 配賦率の設定会議(機械時間基準)

現場エピソード:年間の予算製造間接費 600,000円、配賦基準は機械時間 3,000MH。予定配賦率は200円/MHです。今月の実際は3,100MH・実際間接費640,000円でした。

ハル:「今月の配賦総額は200×3,100=620,000円。実際は640,000円なので、配賦差異20,000円(不利)です」

椿先生:「良いですね。率は年初に固定して月次のブレを抑えます。差異は価格・効率・操業度に読み分け、翌月の改善テーマへつなげます。」

定義・判断の物差し

  1. あなたのラインに最も相関が高い配賦基準は何ですか?根拠となる過去データを1つ挙げましょう。
  2. 今月の実際基準量が1,240MH、率200円/MHなら配賦額はいくら?実際間接費1,250,000円のとき差異も計算しましょう。
  3. 差異が不利だったとき、工程・保全・購買のどこに打ち手を出すべきか、優先順位を1→3で書きましょう。

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