配賦基準の選択(目的適合性)

現場のコストドライバに合う基準を選びます。目的に合っていれば、差異の読みも意味が出ます。

代表的な基準と向き不向き

配賦基準と適合例
配賦基準適合する現場
直接作業時間労務集約(手作業中心・工数が鍵)
機械時間機械集約(稼働が鍵・保全費の影響大)
材料費額高額材料の加工・副費が材料連動
ロット数/段取り回数小ロット多品種(段取りがコストドライバ)

参考:配賦基準(定義)予定配賦率

不一致の兆候

変更の進め方

1) 現状の配賦基準と差異の出方をレビュー

2) 候補基準での試算(少量の過去月でABテスト)

3) 基準の切替・周知と、初月の差異監視

対話で理解しよう — 配賦基準の選び方

現場エピソード:同じラインでAは機械主導、Bは人手主導。電力・保全が支配的なら機械時間、監督・段取りが支配的なら作業時間が妥当です。

ハル:「2種類の製品を同じ基準で配ると歪むので、工程別/部門別に基準を切り替えます」

椿先生:「配賦基準は相関・測れる・公平の3条件。足りないときは記録方法から変えましょう。」

定義・判断の物差し

  1. あなたの工程で、現行基準が不適切と思う例を1つ挙げ、代替基準を提案しましょう。
  2. 代替基準のデータ収集方法(手入力/自動)を決め、初期コストを一言で。
  3. 切り替え後の評価指標(原価誤差の縮小 等)を1つ定義しましょう。

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