費目別・部門別・製品別

同じ“原価”でも、見る角度によって表し方が違ってきます。迷ったら「何のための内訳か?」を確かめましょう。

例:製品Aを100個作るのに、材料200円/個、直接作業30分/個(賃率1,200円/時=600円/個)、工場の電力などの製造間接費150円/個がかかるとします。費目別では材料200+労務600+経費150、部門別では直接(材料・労務)/間接(経費)、製品別では製造原価950円/個と表せます。

同じ事実でも、どの観点で見るかで整理が変わります。観点を先に決めると、仕訳や配賦、損益計算へのつながりが読みやすくなります。

定義と見分け方

要点まとめ(20秒で要点)

3つの観点
観点主な内訳
費目別材料費労務費経費
部門別直接費/間接費(配賦)
製品別製造原価売上原価

即解ミニ例題(どの“見方”で集計?)

与件→選ぶ観点
「何のための内訳か?」で軸を選ぶ。
与件観点
当月の材料費・労務費・経費の内訳を示せ費目別
加工部門ごとの間接費を合理的に配分せよ部門別(配賦基準)
製品Aの製造原価と売上原価を求めよ製品別

ポイント:費目/部門/製品の3地図を切り替えるだけで迷いが減ります。

会話で理解する:3つの“見方”の地図

ユイ: 3つの箱は、それぞれ何を見るのですか?

サクラ先生: 費目別は材料・労務・経費の内訳、部門別直接費/間接費の配賦、製品別製造原価売上原価の製品別集計です。

ユイ: どれから考えればよいですか?

サクラ先生: 目的に応じて地図を切り替えます。迷ったら「何のための内訳か?」に立ち戻りましょう。

ポイント:「目的」と「内訳の軸」をそろえる。

損益計算(売上総利益・営業利益)

関連演習:第1問

ミニ問題(費目別・部門別・製品別

選択肢から答えを選びましょう。正答と解説は「▼」を押すまで表示しません。

Q1. 原価を多面的に見る「費目別・部門別・製品別」のうち、費目別原価計算で得られる情報はどれですか?

  • A. 材料費労務費経費など費目ごとの集計
  • B. 各製品一単位当たりの原価
  • C. 工程ごとの原価推移
▼ 正答と解説を表示

正解:A(材料費労務費経費など費目ごとの集計)

費目別原価計算では材料費労務費経費など費目の内訳を把握し、コスト構造を分析します。

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