前払費用
前払費用は、まだ提供を受けていない役務の対価を先に支払ったときに計上する資産(経過勘定)です。決算整理で、実際に提供を受けた分だけを費用に振り替え、残りは翌期以降の前払費用として残します。
基本情報
| 分類 | 資産(貸借対照表の流動資産、経過勘定) |
|---|---|
| 増えるとき | 役務の提供を受ける前に対価を支払ったとき(借方) |
| 減るとき | 決算整理で、提供を受けた分を費用に振り替えたとき(貸方) |
| 代表的な相手科目 | 現金、保険料などの費用科目 |
| 試験での問われ方 | 決算整理での未経過分の振り分け計算と仕訳、前払金との区別を問う出題 |
仕訳例
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 4/01 | 前払保険料 | 600 | 現金 | 600 |
| 9/30 | 保険料 | 300 | 前払保険料 | 300 |
支払時はいったん全額を前払費用(資産)として計上します。決算整理では、期間が経過して提供を受けた分だけを費用に振り替え、まだ提供を受けていない分は前払費用として残します。契約時に支払う前払金(前払費用とは別科目)と混同しないようにします。
混同しやすい語との違い
- 前払費用は「役務提供前の期間配分」です。商品の手付けや契約時の前渡しは前払金で見分けます。
- すでに当期分として消費したものは費用のままです。支払が先か後かだけでなく、役務提供の期間を見ます。
試験でのよく問われ方
- 決算整理で、支払った対価のうち提供を受けた分を費用に振り替える仕訳と金額計算を問う出題が中心です。
- 契約の手付けである前払金と、期間配分で計上する前払費用を混同させる出題があります。
ミニ演習(3問・即時採点)
Q1. 4月1日に向こう1年分の保険料600円を現金で支払ったときの仕訳として正しいものはどれですか?(答えを見る)
役務提供を受ける前に支払った対価は、いったん全額を資産(前払保険料)として計上します。
Q2. 決算にあたり、上記のうち半年分(300円)の期間が経過していた場合の仕訳として正しいものはどれですか?(答えを見る)
決算整理では、経過した期間分だけを前払保険料から費用(保険料)へ振り替えます。
Q3. 前払費用と前払金の違いとして正しいものはどれですか?(答えを見る)
前払費用は時の経過に応じて費用に振り替える期間配分の科目、前払金は商品・サービス契約の手付けです。どちらも資産ですが性格が異なります。
関連
- 関連する用語:未収収益/未払費用/未収入金
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