第1話:朝一の材料検品 — 購買から払出まで

材料の受入から現場払出までを会話で追い、材料費材料副費(買入運賃など)の取り扱いを確認していきましょう。

購買担当:トラックが到着しました。受入検品、お願いします!

倉庫係:数量・品質OKです。仕入先の請求書には運賃が含まれていますね。これは材料副費として材料の取得原価に含めます。

工場長:今日の1次ラインで使う分を、午前中に材料払出しておいてください。現場に入った時点で仕掛品の材料費が増えます。

経理:はい。材料の購入時は「材料」払出時に「仕掛品」へ振り替えるのが基本でしたね。

材料の代表仕訳(購入→払出)

仕訳例(材料の購入と払出)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
4/1材料100,000買掛金100,000
4/1材料5,000買掛金5,000
(注)2行目は買入運賃などの材料副費を材料に含めた例
4/2仕掛品60,000材料60,000

ポイント:副費は材料に含めることで、実際の取得原価が表現できます。

一歩先へ:材料消費の推定(標準×実際)

標準原価制度では、許容標準数量=実際産出量×標準数量/単位で材料の「使うべき量」が得られます。差異分析で「価格差異」「数量差異」を分けて考えられるようになります。

続きは「第6話:標準原価カード」で詳しく扱います。

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