| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 | 
|---|---|---|---|---|
| 振出時 | 買掛金 | 500 | 支払手形 | 500 | 
| 満期 | 支払手形 | 500 | 当座預金 | 500 | 
対話で深める:支払手形
現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):
- 会社規模:年商8億/従業員28名(製造卸)
- 締め日:15日締め
- 支払サイト:60日手形
- 税率:消費税10%
- 契約条項:遅延利息年3%/印紙税は手形発行時
現場エピソード(単位:万円・個・% など):
仕入100の代金として約束手形を振出。満期は60日。期末に未決済なら支払手形として負債に表示。
応用エピソード:
満期資金が不足した場合は不渡回避のための当座借越や短期借入を検討。決済日繰上げのディスカウント要求がある場合、支払利息の実質増加に注意します。
応用・境界ケース
- 満期が休日→翌営業日決済(資金繰り表で確実にカバー)
- 不渡回避:当座借越や短期借入のコスト比較
- 裏書再受戻時の仕訳(支払手形→買掛金 など)
ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?
先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。
ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。
先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。
判断基準とチェック
- 支払手形は負債。期日と金額を厳格管理
- 不渡時の対応(利息・遅延損害金)に注意
- 繰上償還や裏書再受戻等の例外は設問文に従う
- 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
- チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
- チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
- チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?
ショート対話:
後輩:振出後に現金は動きますか?
先輩:満期まで現金は動きません。支払いは満期日に当座預金で行います。