買掛金

定義:商品の掛仕入により発生する営業債務。使い所:仕入時に計上し、支払(現金・手形)で減少します。

仕訳例(買掛金)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
4/06仕入300買掛金300
4/28買掛金300現金300
4/30支払手形120買掛金120

対話で深める:買掛金

現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):

  • 会社規模:年商10億/従業員35名(卸売)
  • 締め日:月末締め
  • 支払サイト:月末締め翌々月末(60日)
  • 税率:消費税10%(税抜)
  • 契約条項:検収基準/検収後30日以内の返品不可

現場エピソード(単位:万円・個・% など):

当月仕入は200。末締60日サイトのため、期末は買掛金200が未払。翌期に当座預金で支払います。早期支払なら仕入割引の可能性もあります。

ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?

先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。

ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。

先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。

判断基準とチェック
  • 掛仕入の未払分は買掛金
  • 期末残高は負債。支払条件と割引条件を確認
  • 返品・値引・割引は相手科目を誤らない
  • 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
  • チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
  • チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
  • チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?

ポイント:支払手段(現金支払手形)で買掛金を消し込みます。手形決済の型は手形(受取・支払)を参照しましょう。演習はミニ問題B(手形)へ。