| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 満期 | 売掛金, 不渡手形損失 | 100, 1 | 受取手形, 現金 | 100, 1 |
| 満期 | 売掛金, 不渡手形損失 | 100, 1 | 買掛金, 現金 | 100, 1 |
上段:受取手形が不渡(手形を売掛金に戻す+取立手数料等)。下段:裏書譲渡していた手形が不渡で、買掛金が復活した例です(遡求あり)。
対話で深める:不渡手形
現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):
- 会社規模:年商6億/従業員20名(卸)
- 締め日:月末
- 回収/支払サイト:60日手形運用
- 契約条項:裏書・割引あり/不渡時は遡求あり
現場エピソード(単位:万円・個・% など):
満期に取立に出したが決済不能。銀行から取立手数料1が引き落とされ、不渡となった手形(額面100)が返却されました。
判断基準とチェック
- まず「手形をどこへ戻すか」:通常は売掛金へ戻す
- 費用(不渡手形損失・取立手数料等)を同時に計上する
- 裏書・割引している場合は「遡求」で支払義務が戻る(買掛金復活・借入計上などの指示に注意)
- 30秒で説明:不渡→原点(売掛金)に戻す+費用、裏書/割引は遡求が残る
ユイ:不渡って聞くと焦りますが、「戻す先」と「遡求」を押さえれば型が決まりますね。
先生:その通りです。まず基本形(売掛金に戻す)を固定し、次に「裏書・割引していたか」を確認して枝分かれします。
ポイント:不渡は「手形が決済されない」という事実だけで、回収不能確定ではありません。売掛金に戻して回収手段を取り直し、同時に発生した費用を処理します。