無形固定資産(ソフトウェア等)
無形固定資産は、形はないが長く使う資産です。まず「買って長く使う資産か」「その場の費用か」を分けると整理しやすくなります。
まずはここだけ分ける
- 買って長く使うなら、無形固定資産として見ます。
- まだ完成前なら、ソフトウェア仮勘定として集めます。
- その期で終わる支出なら、研究開発費や修繕費として処理するかを見ます。
迷ったら、「将来も使うか」「まだ完成前か」「その場で終わるか」の3つで分けます。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| ソフトウェア | 800 | 当座預金 | 800 |
| 減価償却費 | 160 | 減価償却累計額 | 160 |
| 修繕費 | 20 | 当座預金 | 20 |
ソフトウェア仮勘定(作成中のソフトウェア)
購入してすぐ使えるソフトウェアは「ソフトウェア」として計上します。一方で、自社で開発中でまだ完成していない場合は、完成までの支出を「ソフトウェア仮勘定」としていったん集計し、完成時に「ソフトウェア」へ振り替えます(設問の指示に従います)。
迷ったら:完成して使用開始できるか/支出が完成までの過程かの2点で判断していきましょう。
判断のコツ・見分け方
- 最初に、その支出で使える状態になっているかを見ます。
- 次に、長く使う支出なら資産、その場で終わる支出なら費用として考えます。
- 決算では、償却が必要かどうかまで確認すると仕訳が崩れにくくなります。
似ている論点との区別
最初によく見るポイント
最初に何を見ればよいですか
まず「完成して使えるか」を見ます。次に「長く使うか」を見れば、無形固定資産・ソフトウェア仮勘定・費用のどれかへ分けやすくなります。
のれんとの違いは何ですか
のれんは企業結合で出る差額です。無形固定資産は、特許権やソフトウェアのように個別の資産として使うものを指します。
対話で深める:無形固定資産(ソフトウェア等)
現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):
現場エピソード(単位:万円・個・% など):
特許権を150で取得。法定耐用年数10年、定額法で年15を償却。のれんは20年以内で規定に従い償却。
ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?
先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。
ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。
先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。
判断基準とチェック
- 無形固定資産は耐用年数で償却
- 取得原価主義。研究開発費との区分に注意
- のれん等の特例は設問指示に従う
- 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
- チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
- チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
- チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?
ポイント:まず取得原価に入る支出かを見て、そのあとで 資本的支出/収益的支出 の区別、研究開発費との線引を確認します。
関連:物語 物語05:固定資産(取得・減価償却・除却) / ガイド 固定資産と減価償却
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演習(ガイド・問題)
よくある誤り
- 期中(取引時点)と決算日(決算整理)の場面を取り違える
- 科目の性格(資産/負債/費用/収益)を固定せずに仕訳を書き始める
- 税率・端数処理・利率・期首残高など、問題文の条件を見落とす
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