繰越商品

定義:期末に翌期へ繰り越す商品(棚卸資産)。使い所:三分法では期末振替売上原価と対応させます。

仕訳例(繰越商品の期末振替
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
3/31売上原価800繰越商品800

対話で深める:繰越商品

現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):

  • 会社規模:年商12億/従業員45名(卸売)
  • 締め日:月末
  • 回収サイト:月末締め翌月末
  • 税率:消費税10%
  • 契約条項:返品14日/検収基準/価格改定条項あり

現場エピソード(単位:万円・個・% など):

在庫の期首は120、当期仕入は680、期末棚卸は150。売上原価は650(=120+680−150)。

ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?

先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。

ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。

先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。

判断基準とチェック
  • 三分法や分記法に応じて在庫・仕入・売上を把握
  • 売上原価=期首+仕入−期末
  • 評価損や滞留在庫の検討も忘れずに
  • 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
  • チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
  • チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
  • チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?

関連:物語 物語01:商品売買と三分法 / ガイド 商品売買と売上原価