許容標準(時間・数量)
許容標準は、実際の生産量にもとづいて計算する「使ってよい標準の数量・時間」です。実際の数量・時間と比べることで、数量差異や時間差異(能率差異)を求められます。予定していた生産量ではなく、実際に作った生産量に対する標準と比べる点がポイントです。
基本情報
| 分類 | 標準原価差異の計算で使う基準値(数量・時間) |
|---|---|
| 何を表すか | 実際生産量に対して認められる標準の消費量・作業時間 |
| 計算式(求め方) | 許容標準数量(時間)=実際生産量×製品1個あたりの標準数量(時間) |
| 使う場面 | 材料の数量差異、労務費の時間差異、製造間接費の能率差異を計算する場面 |
| 試験での問われ方 | 実際生産量と標準原価カードの数値から許容標準数量・時間を計算させ、差異分解に使わせる出題 |
計算式・具体例
標準原価カードで直接材料費が標準消費量2kg/個、直接労務費が標準時間2時間/個と定められている製品を、当月100個生産した場面です。
| 求めるもの | 式 | 数値例 |
|---|---|---|
| 許容標準数量(材料) | 実際生産量×標準消費量 | 100個×2kg=200kg |
| 許容標準時間(労務・製造間接費) | 実際生産量×標準時間 | 100個×2時間=200時間 |
許容標準は「予定していた生産量」ではなく「実際に作った生産量」に対する標準です。差異分析では、この許容標準と実際の数量・時間を比べます。
混同しやすい語との違い
- 材料差異とは?価格差異・数量差異の見分け方との違い:許容標準数量は比較のものさし、材料差異(数量差異)はそのものさしと実際数量の差から生まれる金額です。
- 労務費差異(賃率差異・時間差異)との違い:許容標準時間は比較のものさし、労務費差異(時間差異)はその差から生まれる金額です。
- 完成品換算量との違い:完成品換算量は総合原価計算で数量を完成品換算した値、許容標準は標準原価計算で実際生産量に対して認められる標準の量です。
試験でのよく問われ方
- 標準原価カード(標準消費量・標準時間)と実際生産量から、許容標準数量・許容標準時間を計算させる出題。
- 計算した許容標準を使って、材料費差異・労務費差異の分解まで続けて答えさせる出題。
ミニ演習(2問・即時採点)
Q1. 許容標準数量は、どのように計算しますか?(答えを見る)
実際生産量×製品1個あたりの標準消費量で計算します。予定していた生産量ではなく、実際に作った生産量に対する標準を求めます。
Q2. 標準消費量2kg/個の製品を実際に100個生産したとき、許容標準数量はいくつですか?(答えを見る)
200kgです。100個×2kg=200kgで、この量が数量差異を計算するときの比較相手になります。
関連
- ガイドで学ぶ:標準原価計算と差異分析
- 関連する用語:材料差異とは?価格差異・数量差異の見分け方/労務費差異(賃率差異・時間差異)/標準原価計算の差異(材料・労務・間接費)
- 解いて定着:標準原価計算ドリル