操業度差異とは?
操業度差異は、製造間接費差異のうち固定費の配賦(吸収)状況だけを表す差異です。求め方は「固定費率×(標準操業度−基準操業度)」で、標準操業度が基準操業度を下回れば不利(未吸収)、上回れば有利(過吸収)になります。
基本情報
| 分類 | 製造間接費差異のうち、固定費の配賦(吸収)状況を表す差異 |
|---|---|
| 何を表すか | 基準操業度(固定費率を決めた基準)と標準操業度(実際生産量に対する許容標準操業度)のズレによる、固定費の未吸収・過吸収額 |
| 計算式(求め方) | 操業度差異=固定費率×(標準操業度−基準操業度) |
| 使う場面 | 製造間接費差異を三分法・四分法で分解するとき、能率差異と切り離して固定費の吸収状況だけを見る場面 |
| 試験での問われ方 | 基準操業度・標準操業度・固定費率が与えられ、操業度差異の金額と有利・不利を計算させる出題 |
計算式・具体例
固定費予算200,000円・基準操業度1,000時間、当月の標準操業度980時間の場面です。
| 求めるもの | 式 | 数値例 |
|---|---|---|
| 固定費率 | 固定費予算額÷基準操業度 | 200,000円÷1,000時間=200円/時 |
| 操業度差異 | 固定費率×(標準操業度−基準操業度) | 200円/時×(980時間−1,000時間)=4,000円の不利 |
操業度差異は、能率差異とは別に「基準操業度に届いたかどうか」だけを見る差異です。標準操業度が基準操業度を下回れば固定費が吸収しきれず不利、上回れば過吸収で有利になります。
混同しやすい語との違い
- フレキシブル予算 — 「実際操業度で作り直す」予算との違い:フレキシブル予算は予算差異を求めるための実際操業度基準の予算、本語はその予算とは別に固定費の吸収状況だけを見る差異です。
- 三差異法/四差異法(製造間接費の差異)との違い:本語はその分解の中の1項目、three-four-varianceは何項目に分けるかという分解方法全体です。
- 許容標準(時間・数量)との違い:許容標準(標準操業度)は本語の計算に使う「実際生産量に対する物差し」、本語はその物差しと基準操業度を比べた結果の金額です。
試験でのよく問われ方
- 基準操業度・標準操業度・固定費率から操業度差異を計算させ、有利・不利を判定させる出題。
- 能率差異と操業度差異を混同させる誤答肢を含む出題(能率差異は変動費率、操業度差異は固定費率を使う点の区別)。
ミニ演習(3問・即時採点)
Q1. 操業度差異の計算に使う単価はどれですか?(答えを見る)
固定費率です。操業度差異=固定費率×(標準操業度−基準操業度)で計算します。変動費率は能率差異、予定配賦率は標準配賦額の計算に使います。
Q2. 基準操業度1,000時間・標準操業度980時間・固定費率200円/時のとき、操業度差異はいくらですか?(答えを見る)
4,000円の不利です。200円/時×(980時間−1,000時間)=△4,000円で、標準操業度が基準操業度を下回るため未吸収(不利)と判定します。
Q3. 標準操業度が基準操業度を上回るとき、操業度差異はどう判定しますか?(答えを見る)
有利差異(過吸収)です。固定費を基準より多く吸収できたと判定します。
関連
- ガイドで学ぶ:標準原価計算と差異分析
- 関連する用語:フレキシブル予算 — 「実際操業度で作り直す」予算/三差異法/四差異法(製造間接費の差異)/許容標準(時間・数量)
- 解いて定着:標準原価計算ドリル