原価の3要素(材料費・労務費・経費)
原価は、消費した中身によって材料費・労務費・経費の3つに仲間分けします。工業簿記のあらゆる計算の入口になる区分です。
基本情報
| 分類 | 原価計算における原価の構成要素区分(材料費・労務費・経費) |
|---|---|
| 何を表すか | 工場で発生した費用を、消費した対象の中身によって3つに仲間分けしたもの |
| 計算式(求め方) | 該当なし(式ではなく、物品の消費か・労働力の消費か・それ以外かで判定します) |
| 使う場面 | 発生した原価を仕掛品や製造間接費へ振り替える前の、最初の仲間分けをするとき |
| 試験での問われ方 | 個々の支出が材料費・労務費・経費のどれに当たるかを判定させる出題(第4問(1)仕訳の入口) |
計算式・具体例
工場で発生した費用を、消費した中身で3つに仲間分けする目印は次のとおりです。
| 判定するもの | 判定の目印 | 具体例 |
|---|---|---|
| 材料費 | 物品の消費が対価 | 主要材料費・買入部品費・工場消耗品費 |
| 労務費 | 労働力の消費が対価 | 直接工・間接工の賃金、法定福利費 |
| 経費 | 材料費・労務費以外のすべて | 減価償却費・電力料・外注加工賃 |
同じ生産量でも、材料費は数量×単価、労務費は作業時間×賃率、経費の多くは機械時間×配賦率のように、消費した中身ごとに計算のしかたが変わります。3要素を意識して集計すると、仕掛品や製造間接費への振替が整理しやすくなります。
混同しやすい語との違い
試験でのよく問われ方
- 取引文から材料費・労務費・経費のどれに当たるかを判定させる出題(第4問(1)仕訳の入口)。
- 同じ品目でも記録方法(ロット別計量か一括使用か)で直接費・間接費が変わる引っかけ。
- 工場長の給料のように、労務費でも工場全体の管理業務は間接費になる点の確認。
ミニ演習(2問・即時採点)
Q1. 工場建物・機械の減価償却費は、原価の3要素のどれに区分されますか?(答えを見る)
経費は材料費・労務費以外のすべての原価です。工場建物や機械の減価償却費は、物品でも労働力でもない工場費用なので経費に区分します。
Q2. 直接工の直接作業に対する賃金は、原価の3要素のどれに区分されますか?(答えを見る)
労務費は労働力の消費によって発生する原価です。直接工が製品の加工に直接携わった作業時間分の賃金は、直接労務費として労務費に区分します。
関連
- ガイドで学ぶ:原価の3要素と直接費・間接費
- 関連する用語:直接費と間接費/製造間接費/予定配賦率
- 解いて定着:ミニ問題(材料費・労務費の基本)