先入先出法(FIFO)
先入先出法(FIFO)は、先に仕入れたものから先に払い出すと考えて原価を計算する方法です。単価をならさず、古い層から順に払い出すため、物価が上がる局面では払出原価が低め、月末在庫が高めに出やすくなります。2級では、移動平均法との計算結果の違いを押さえます。
基本情報
| 分類 | 商品有高帳での払出単価の決め方(在庫評価方法)の一つ |
|---|---|
| 何を表すか | 先に仕入れたものから先に払い出すと仮定して原価を計算する方法 |
| 計算式・見分け方 | 払出は古い層から順に。層ごとの数量×単価を積み上げて払出原価を求める |
| 使う場面 | 商品有高帳で払出原価・月末在庫を計算する場面 |
| 試験での問われ方 | 受入・払出のデータから先入先出法での払出原価・月末在庫を計算させる出題、移動平均法との結果の違いを問う出題 |
計算式・具体例
| 求めるもの | 式 | 数値例 |
|---|---|---|
| 払出原価(150個、古い層から) | 月初分100個×300円+不足分50個×360円 | 100×300+50×360=30,000+18,000=48,000円 |
| 月末在庫(150個、新しい層が残る) | 残数量×最新の仕入単価 | 150×360=54,000円 |
| 検算 | 払出原価+月末在庫=仕入総額 | 48,000+54,000=102,000円 |
先入先出法は「先に仕入れたものから先に払い出す」と考える方法です。150個の払出のうち、まず月初の100個@300円を払い出し、足りない50個は6/10仕入分@360円から払い出すので、払出原価は30,000+18,000=48,000円です。月末に残る150個はすべて新しい仕入分@360円なので、54,000円になります。
混同しやすい語との違い
- 移動平均法(在庫単価)との違い:移動平均法は受入のたびに単価をならしますが、先入先出法は単価をならさず古い層から順に払い出します。
- 棚卸減耗損との違い:棚卸減耗損は帳簿数量と実地数量の差から生じる損失で、先入先出法のような払出単価の決め方とは別の論点です。
- 期末商品棚卸高との違い:期末商品棚卸高は決算時点の金額そのもの、先入先出法はその金額を求めるための単価計算方法の一つです。
試験でのよく問われ方
- 受入・払出のデータから、先入先出法での払出原価・月末在庫を計算させる出題が中心です。
- 移動平均法との計算結果の違い(インフレ局面での評価額の違いなど)を問う出題があります。
ミニ演習(2問・即時採点)
Q1. 月初100個@300円、6/10仕入200個@360円のとき、先入先出法で150個を払い出した場合の払出原価はいくらですか?(答えを見る)
48,000円。古い層から順に払い出すので、100個@300円+50個@360円=30,000+18,000=48,000円です。
Q2. 先入先出法で、月末に残る150個の評価額はいくらですか?(答えを見る)
54,000円。月末に残る150個はすべて新しい仕入分@360円なので、150×360=54,000円です。
関連
- 関連する用語:棚卸減耗損/商品評価損/在途商品
- ガイドで学ぶ・解いて定着:学習ガイド(該当章)/ミニ問題J(在庫計算法:移動平均・先入先出)/ドリル(売上・売上原価)