| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 販売時 | 未収入金 | 110 | 売上 | 100 |
| 期末 | 未収利息 | 10 | 受取利息 | 10 |
対話で深める:割賦販売
現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):
- 会社規模:年商4億/従業員18名(小売)
- 締め日:月末
- 回収サイト:10回均等(毎月末)
- 税率:消費税10%
- 契約条項:頭金20/遅延利息年3%/返品不可(初期14日以内のみ)
現場エピソード(単位:万円・個・% など):
販売価格120、頭金20、残金100を10回分割。実質年利3%。利息相当分を「受取利息」とし、元本返済分は売掛金の回収。
応用エピソード:
初期不良で7日以内返品のケース:頭金20は全額返金、分割未収元本の取消、利息相当の認識はなし。15日以降の返品希望は規約外のため、再販売や下取り等の別処理を検討します。
応用・境界ケース
- 延滞時の遅延利息と督促手数料の処理
- 途中一括返済時の未経過利息調整
- 保証延長など付随サービスの配分
ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?
先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。
ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。
先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。
判断基準とチェック
- 分割販売は代金回収と利息区分
- 利息相当は収益、元本は売掛金回収
- 手数料等は契約条件に従い処理
- 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
- チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
- チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
- チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?
ポイント:収益認識基準では可変対価・重要な金融要素の有無も観点になりますが、2級では未収金と利息相当額の区分把握を優先します。