返品調整引当金

返品調整引当金は、当期に販売した商品のうち、将来返品されると見込まれる分の利益相当額をあらかじめ見積り計上する負債です。収益認識基準における可変対価の考え方の一つで、現在は返金負債という科目でも整理されます。決算時に差額補充法で設定し、実際の返品時に取り崩します。

基本情報

返品調整引当金の分類と使いどころ
分類負債(貸借対照表の流動負債)
増えるとき決算整理で、翌期以降の返品見込みに備えて繰り入れるとき(貸方)
減るとき実際に返品が発生したときに取り崩すとき(借方)
代表的な相手科目返品調整引当金繰入(費用)、売上(返品時の取崩し先)
試験での問われ方売上高に返品見込率を掛けて設定額を求めさせる出題、返金負債との関係を問う出題

仕訳例

仕訳例(返品調整引当金:設定と返品時の取崩し)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
決算整理返品調整引当金繰入12,000返品調整引当金12,000
返品時返品調整引当金10,000売上10,000

当期売上800,000円に対し、返品見込率1.5%を掛けた12,000円を返品調整引当金として設定します。翌期に実際の返品10,000円分が発生したときは、引当金を取り崩して売上を減額し、費用を追加計上しません。

混同しやすい語との違い

試験でのよく問われ方

ミニ演習(2問・即時採点)

Q1. 当期売上800,000円、返品見込率1.5%のとき、返品調整引当金として設定する金額はいくらですか?(答えを見る)

800,000円×1.5%=12,000円です。当期の売上高に返品見込率を掛けて設定額を求めます。

Q2. 実際に返品10,000円分が発生したときの仕訳として正しいものはどれですか?(答えを見る)

返品が発生したときは、設定済みの返品調整引当金を取り崩して売上を減額します。新たに費用(繰入)を計上するわけではありません。