当座預金
小切手・手形決済専用の預金口座で、現金とは別に管理する必要があります。関連:普通預金/現金/受取手形/支払手形
出題:第1問(頻出)/優先度:高
概要
当座預金は小切手や約束手形での資金決済に使う銀行口座です。普通預金と異なり利息は付かず、残高が不足すると不渡りになるため残高管理が重要です。
簿記3級では、売掛金の回収や支払手形の決済で当座預金勘定が登場します。入金は借方、支払いは貸方に記入します。
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 4/08 | 当座預金 売掛金の回収で入金 |
120,000 | 売掛金 | 120,000 |
| 4/12 | 支払手形 満期の決済 |
80,000 | 当座預金 預金が減少 |
80,000 |
当座預金は「入金で借方」「決済で貸方」に動きます。売掛金回収では当座預金が増え、手形の決済では当座預金が減る、と読み取ると資金の流れがスムーズにつかめます。
試験で押さえるポイント
- 小切手の受取・振出しで必ず当座預金が動くことを押さえましょう。
- 当座借越は簿記3級ではほとんど出ませんが、残高が不足すると不渡りになる点を覚えておくと理解が深まります。
- 現金勘定と混同しないよう、明細を丁寧に分けて記帳します。
クイックリファレンス
| 分類 | 資産(流動資産) |
|---|---|
| 使用目的 | 小切手・手形の決済 |
| 代表帳簿 | 当座預金出納帳 |
| よくあるミス | 現金勘定で処理してしまう |
小切手の裏書や割引の仕訳も当座預金勘定とセットで覚えましょう。
仕訳例(5列)
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 4/05 | 小切手入金当座預金 入金で当座預金が増加 |
200,000 | 売掛金 | 200,000 |
| 4/18 | 手形決済支払手形 負債の消滅 |
180,000 | 当座預金 口座から支払い |
180,000 |
| 4/30 | 手数料支払手数料 費用の発生 |
1,200 | 当座預金 口座からの引き落とし |
1,200 |
小切手で受け取った売掛金は当座預金の借方に記入し、支払手形の決済や銀行手数料は貸方に計上して残高を把握します。
似ている用語との区別
実務TIP: 当座預金は小切手・手形の期日管理が肝です。残高不足=信用問題につながるため、毎日残高を確認しましょう。
関連ページ
ミニ演習(当座預金)
1) 小切手を受け取ったらどの勘定が増えますか?
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当座預金。2) 支払手形の決済では当座預金勘定はどう動きますか?
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貸方に記入して減少させる。3) 当座預金残高が不足するとどうなりますか?
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小切手・手形が不渡りとなり信用問題になる。手形決済の流れは手形の用語ページで図解しています。