受取手形・支払手形
手形は「後日支払う（または受け取る）」約束を紙にしたものです。受取＝資産、支払＝負債。満期（決済）の仕訳まで一気に確認します。関連：受取手形／支払手形／売掛金／買掛金
この論点は日商簿記3級でよく出題されます。まずは「受取＝資産」「支払＝負債」と、満期の決済（手形を消す仕訳）を押さえましょう。
結論（まずここ）
判断のコツ
- 「受け取る約束」なら受取手形（借方）。「支払う約束」なら支払手形（貸方）です。
- 掛取引の回収手段が手形に変わっただけなら、売掛金→受取手形へ振り替えます。
- 満期（期日）になったら、手形勘定を消して、当座預金などで決済します。
- 受取手形は満期前に「裏書譲渡」や「割引（手形割引）」で資金化することもあります（割引は手形売却損が発生）。
代表仕訳（受取/支払 → 満期決済）
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 4/01 | 手形で回収受取手形 | 120,000 | 売上 | 120,000 |
| 5/01 | 満期入金当座預金 | 120,000 | 受取手形 | 120,000 |
| 4/05 | 手形で支払仕入 | 80,000 | 支払手形 | 80,000 |
| 5/05 | 満期決済支払手形 | 80,000 | 当座預金 | 80,000 |
表の見方：受取手形は資産（将来入金）、支払手形は負債（将来支払）です。満期では「手形勘定を消す」ことが目的で、受取は預金へ、支払は預金から決済します。
似ている用語との区別
クイックリファレンス
| 分類 | 受取手形＝資産／支払手形＝負債 |
|---|---|
| ポイント | 手形は「後日決済する約束」。満期では手形勘定を消します。 |
| 代表取引 | 売掛金→受取手形、買掛金→支払手形、満期で当座預金決済 |
| よくあるミス | 売掛金/買掛金のまま残す、満期仕訳を忘れる |
ミニ演習（手形）
1) 掛売上120,000円を約束手形で回収したときの仕訳は？
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（借）受取手形 120,000 ／ （貸）売上 120,000。2) 受取手形120,000円が満期となり当座預金へ入金されたときの仕訳は？
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（借）当座預金 120,000 ／ （貸）受取手形 120,000。3) 支払手形80,000円が満期となり当座預金から決済したときの仕訳は？