未払消費税
仮払消費税と仮受消費税の差額をまとめ、納付額を管理する負債勘定です。
この論点は日商簿記3級でよく出題されます。期末の税額計算と仕訳のつながりを確認しましょう。
概要
期末に仮払消費税と仮受消費税を相殺し、納めるべき消費税額を未払消費税として計上します。納付すると未払消費税が減少し、現金や当座預金が減ります。
簿記3級では単純に差額を求めて未払消費税へ振り替え、納付仕訳を作成する問題が出題されます。
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 3/31 | 仮受消費税 | 120,000 | 仮払消費税 | 70,000 |
| 未払消費税 | 50,000 | |||
| 4/10 | 未払消費税 | 50,000 | 現金 | 50,000 |
仮受と仮払の差額を未払消費税へ集約し、納付時に現金や当座預金で支払います。表は「期末で差額をまとめる→翌期に納付で解消」という読み順になっています。
試験で押さえるポイント
- 仮受消費税が仮払消費税より多ければ未払消費税が発生します。
- 差額が逆の場合は未収消費税(または仮払消費税の繰越)となることもあります。
- 納付時は(借)未払消費税 / (貸)現金(当座預金)で処理します。
クイックリファレンス
| 分類 | 負債(流動負債) |
|---|---|
| 計上タイミング | 期末の消費税精算 |
| 納付仕訳 | (借)未払消費税 / (貸)現金等 |
| 注意点 | 仮払・仮受の差額計算を間違えない |
差額がゼロなら未払消費税は発生しません。
未払消費税の計上と納付
期末時点で仮受消費税120,000円、仮払消費税70,000円だった場合の仕訳です。
期末: (借)仮受消費税 120,000 / (貸)仮払消費税 70,000 / (貸)未払消費税 50,000
納付時: (借)未払消費税 50,000 / (貸)現金 50,000
差額を必ず確認し、納付額と一致させます。
仕訳例(5列)
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 3/31 | 仮受消費税 | 120,000 | 仮払消費税 | 70,000 |
| 未払消費税 | 50,000 | |||
| 4/10 | 未払消費税 | 50,000 | 現金 | 50,000 |
期末で差額を未払消費税に集約し、納付時に現金(または当座預金)を貸方へ計上します。
関連ページ
- ガイド:消費税(学習ガイド)
- 演習:第1問(消費税仕訳)
ミニ演習(未払消費税)
1) 未払消費税は貸借対照表のどこ?
答えを見る
流動負債。2) 仮払消費税が仮受消費税を上回った場合は?
答えを見る
未払消費税ではなく仮払消費税が残り、場合により未収消費税を計上する。3) 納付時の仕訳は?
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(借)未払消費税 / (貸)現金(または当座預金)。消費税の精算手順は消費税まとめで全体像を押さえましょう。