物語02:手形(受取・支払・裏書・割引)

受取・支払・裏書・割引の違いを、現金が動くかどうかで整理していきましょう。

先輩:裏書と割引、何が一番の違い?

後輩:裏書は手形で負債を決済(現金は動かない)、割引は銀行で資金化(現金が増える)。

先輩:その通り。裏書は「買掛金/受取手形」、割引は「当座預金, 手形売却損/受取手形」だね。

後輩:裏書した手形が不渡りになったら?

先輩:遡求され、買掛金が復活するか費用が生じる。状況に応じて仕訳を判断しよう。

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後輩受取手形は期日にどう処理されますか?

先輩:期日に当座預金/受取手形現金化(取立)します。期日前に資金化したいなら銀行で割引です。

後輩:割引したときの差額は?

先輩:銀行の割引料等は手形売却損(費用)。仕訳は「当座預金, 手形売却損/受取手形」。

後輩:割引後に不渡りだと?

先輩:銀行から遡求され、手形金額と費用を負担します。裏書回りでも同様に、背後の当事者へ遡求される可能性があります。

後輩:額面100を年利10%で60日残し割引、割引料は?

先輩:100×10%×60/365≒1.64。差額が手形売却損です。