物語01:商品売買と三分法

売上と売上原価がつながる瞬間を、期首・期末の繰越商品仕訳とともに確認していきましょう。

後輩売上原価って毎日出してないのに、どうやって決算で一発で出るんですか?

先輩三分法では期中は「仕入」で一旦集めて、期末に期首を戻し・期末を繰り越す仕訳で売上原価へ整理するよ。

後輩:式は「期首+当期仕入−期末」でしたね。仕訳の向きが覚えづらくて…。

先輩:期首は「繰越商品/仕入」、期末は「仕入/繰越商品」。どちらも仕入を減らす、という一点で覚えるのがコツ。

後輩仕入返品売上返品はどこに効いてきますか?

先輩仕入返品・割戻は仕入から控除、売上返品・割戻は売上から控除。仕入返品売上返品を把握して、純額で試算表を読もう。

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先輩:仕入を減らす、という一点で覚えるのがコツだと言ったけど、語呂も作っておこう。

後輩:「期首は戻す(繰越商品/仕入)、期末は残す(仕入/繰越商品)」で覚えます。

先輩:返品・割戻・割引はどこに効く?

後輩:売上側(返品・割戻・割引)は売上控除で純売上に、仕入側は仕入控除で純仕入に。仕入返品売上返品を取り違えないようにします。

後輩:期首40・当期仕入160・期末50 のとき、売上原価は?

先輩:40+160−50=150。仕訳は期首「繰越商品/仕入 40」、期末「仕入/繰越商品 50」。

後輩:試算表に返品・割戻が並んでいるときの読み方は?

先輩:売上は控除して純額、仕入も控除して純額に。期末振替前なら、三分法期末仕訳を反映してから売上原価を出します。