第11話:現場トラブルの一日 — 仕損と手直しの会計

工程の節目で起こる仕損再製品(手直し)。正常と異常、誰が負担するかを対話でつかんでいきます。

現場リーダー:塗装工程で不良が出ました。一定割合で出る正常仕損です。

学習者:正常なら、完成品や月末仕掛に負担させる(度外視法/非度外視法)ですね。

講師:はい。売却価値があれば評価を差し引きます。

学習者:機械の故障でまとまった不良が出た場合は…?

講師:それは異常仕損。製造原価に含めず、原則当期損益処理です(特別損失等)。

試験では「異常」の指示があれば、仕掛や製品へは負担させません。

学習者:手直し費用は、どこに入りますか?

講師:原因が製造工程起因(通常の範囲)なら製造原価。顧客クレーム対応など異常なら販管費や損失です(再製品の扱い)。

今日のまとめ

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