貸借対照表
期末時点の財政状態を示す表で、資産=負債+純資産の関係を確認します。
概要
貸借対照表(B/S)は、期末時点の資産・負債・純資産を左右に配置して企業の財政状態を示します。簿記3級では分かりやすい五つの区分(流動資産・固定資産・流動負債・固定負債・純資産)が中心です。
試算表の残高計から資産は借方残、負債と純資産は貸方残を転記し、貸借が一致することを確認します。
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 4/01 | 現金 資産が増加 |
150,000 | 資本金 純資産が増加 |
150,000 |
| 4/05 | 仕入 原価の発生(期末はB/Sへ影響) |
80,000 | 買掛金 負債が増加 |
80,000 |
出資では現金(資産)と資本金(純資産)が同額で増え、等式「資産=負債+純資産」が保たれます。掛仕入では買掛金という負債が増え、期末に残っていれば貸借対照表の負債に表示されます。日々の仕訳の左右が、最終的にどの区分の残高を動かすのかを意識して読むと、B/Sの構造が自然に理解できます。
試験で押さえるポイント
- 資産・負債の区分(流動/固定)を押さえておくと並べ替えが速くなります。
- 純資産には資本金と繰越利益剰余金が入る点を忘れないように。
- 当期純利益は損益計算書から繰越利益剰余金へ振り替えた上でB/Sに反映します。
クイックリファレンス
| 分類 | 財務諸表 |
|---|---|
| 左右の対応 | 左:資産/右:負債+純資産 |
| よくあるミス | 資産の科目を右側に置く・純資産の振替を忘れる |
| 確認ポイント | 貸借差額が0になるか・合計が一致するか |
資産=負債+純資産の等式が崩れたら転記や区分を再確認します。
残高の転記例
試算表で現金借方残120,000円、買掛金貸方残90,000円、資本金貸方残200,000円だった場合の表示位置です。
左側:現金 120,000 / 右側:買掛金 90,000、資本金 200,000
左右の合計が一致するよう、残高をすべて転記します。差額があれば転記漏れを疑いましょう。
関連ページ
ミニ演習(貸借対照表)
1) 貸借対照表の左側に表示するのは?
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資産勘定。2) 純資産に含まれる主な勘定は?
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資本金・繰越利益剰余金など。3) 貸借差額が出た場合の最優先チェックは?
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試算表からの転記漏れや区分の誤りを確認する。B/SとP/Lのつながりは試算表ガイドで確認できます。