売掛金
掛け売りした代金の未回収分を示す資産勘定で、回収・貸倒管理の中心になります。
出題:第1問・第2問(頻出)/優先度:高
判断のコツ
- 「商品販売に伴う後日回収か」を先に確認します。該当すれば売掛金、それ以外の営業外は未収入金です。
- 回収手段が手形になったら受取手形へ振替(売掛金は減少)。
- 回収時は入金先(現金/普通預金/当座預金)を正しく選びます。
- 貸倒時は貸倒引当金の範囲内は取り崩し、不足分のみ貸倒損失を使います。
- 科目は「増=借」「減=貸」の向きでチェック。売掛金は通常借方残です。
概要
売掛金は商品やサービスを掛けで販売した際に発生する債権を管理する勘定です。回収時には現金・当座預金・受取手形などに振り替えます。
貸倒引当金とセットで管理し、回収不能が確定した場合は引当金の範囲内で取り崩して貸倒損失を計上します。
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 4/10 | 売掛金 掛売上で債権が発生 |
120,000 | 売上 | 120,000 |
| 4/18 | 現金 入金により資産が増加 |
120,000 | 売掛金 回収で債権が減少 |
120,000 |
はじめに売上を計上するときは、代金がまだ入っていないため売掛金という債権が借方で増えます。後日回収したら、今度は現金が増える一方で売掛金が貸方に回って減り、債権が解消します。売掛金は「増=借」「減=貸」という向きで読むと、回収までのストーリーが見通しやすくなります。
仕訳例(5列)
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|---|
| 4/10 | 掛売上売掛金 販売で発生した債権なので借方で増加 |
120,000 | 売上 | 120,000 |
| 4/18 | 回収現金 入金先である現金が増加 |
60,000 | 売掛金 債権が減少(貸方) |
60,000 |
| 4/25 | 貸倒貸倒引当金 まず引当金を取り崩す |
8,000 | 売掛金 回収不能分だけ債権を減少 |
8,000 |
売掛金は通常「増=借」「減=貸」です。回収や貸倒で残高が減ります。
似ている用語との区別
試験で押さえるポイント
クイックリファレンス
| 分類 | 資産(流動資産) |
|---|---|
| 関連帳簿 | 売掛金元帳(補助元帳) |
| よくあるミス | 取引先別の残高を把握しない |
| 貸倒処理 | 引当金を取り崩し、不足分を貸倒損失へ計上 |
補助元帳で取引先別に残高を管理すると貸倒管理が容易です。
売掛金の回収と貸倒
売掛金120,000円を現金で回収した場合と、貸倒引当金の範囲内で貸倒が発生した場合の仕訳です。
回収: (借)現金 120,000 / (貸)売掛金 120,000
貸倒: (借)貸倒引当金 30,000 / (貸)売掛金 30,000
貸倒処理ではまず貸倒引当金を取り崩し、足りない場合のみ貸倒損失を使います。
実務TIP: 売掛金は取引先別の期日管理が重要です。請求書・入金消込の突合は補助元帳の残高と一致するかを毎月確認していきましょう。
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よくある質問(FAQ)
売掛金は貸借対照表のどこに表示しますか?
流動資産に表示します。取引先別に補助元帳で管理しましょう。
貸倒時の仕訳はどうなりますか?
まず貸倒引当金を取り崩し、不足分のみ貸倒損失を計上します。
ミニ演習(売掛金)
1) 売掛金を受取手形で回収したとき、売掛金の代わりに増えるのは何ですか?
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受取手形です。仕訳は「(借)受取手形 / (貸)売掛金」となります。ポイントは、債権そのものが消えるのではなく、回収手段が「売掛金」から「手形」に置き換わることです。現金回収や預金回収ではないので、いきなり現金・預金を置かないようにします。2) 引当金残高20,000円に対して貸倒30,000円が発生した場合、不足分はどの勘定で処理しますか?
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貸倒損失 10,000円です。判断順は「引当金でいくら吸収できるかを先に見る → 足りない分だけ費用化する」です。30,000円の貸倒に対して引当金20,000円しかないので、20,000円は貸倒引当金、残り10,000円だけを貸倒損失で処理します。3) 売掛金元帳を作成すると、総勘定元帳だけでは見えにくい何が把握しやすくなりますか?
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取引先別の残高・回収期日・回収状況です。総勘定元帳では売掛金全体の合計しか見えませんが、補助元帳があると「どの相手先が滞っているか」まで追えます。貸倒引当金の見積りや督促管理につながるので、試験でも実務でも意味のある補助簿です。売掛金の補助簿活用は元帳ガイドで確認しましょう。